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【埼玉】

日産ディーゼル“派遣切り”『使い捨て許せない』 労組結成の3人 会社前で抗議のビラ

2008年12月10日

日産ディーゼル工業の工場。入り口正面には「究極の信頼」と書かれた目標がかかげられている=上尾市で

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 「労働者の使い捨ては許せない」−。派遣社員二百人の契約を打ち切る決定をした、上尾市のトラック製造業「日産ディーゼル工業」。三人の派遣社員男性が労働組合を結成し九日、会社の前で出社してきた人たちなどに抗議のビラを配った。派遣社員は早期の退寮も求められ、年の瀬に仕事と住まいを奪われる危機に直面している。 (水越直哉)

 三人は九日午前七時十分ごろから、同社の正門前でビラ約三百枚を配った。三人が結成した「日産ディーゼルユニオン」を支援している派遣ユニオン(東京)の関根秀一郎書記長(44)によると「ビラを積極的に取りにくる人もいれば、あきらめて受け取らない人もいた」という。

 ビラは「雇用と住まいをあきらめるな」などと題して、派遣社員に相談に来るよう呼び掛けている。▽家賃を支払って住んでいる場合は借地借家法で退寮には六カ月の猶予が必要とされ、即時退去の必要はない▽契約が残っているのに本人の同意なく解雇したり、契約を短縮することは認められない。労働契約法に違反している−などと訴えている。

 同社によると、生産目標より四割減産となったのに合わせ、それに見合った人員にするため、十二月末での契約打ち切りを決めたという。同社の派遣社員は十月一日現在で千百五十九人いるという。

 

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