権力に立ち向かい人権擁護に尽くした人を顕彰する第20回多田謡子反権力人権賞の受賞発表会が20日、千代田区内であり、足立区や千代田区の中学校で社会科教諭を務めた増田都子さん(58)ら受賞者が喜びを語った。
増田さんは、沖縄の米軍基地や近現代史を取り上げた授業が保守勢力に「偏向教育」と批判された。06年3月には都教育委員会から分限免職を命じられ、取り消しを求めて係争中。増田さんは「都教委から最も弾圧されている教員だと自負している。しかし、絶対に負けるつもりはない」とあいさつし、「本当に(日本の)侵略と植民地支配の反省がないことに根本的な原因がある」と訴えた。
このほかの受賞者は▽首都圏青年ユニオン▽フリーター全般労働組合▽死刑廃止国際条約の批准を求めるフォーラム’90。【木村健二】
〔都内版〕
毎日新聞 2008年12月21日 地方版