ＩＨ来季アジアＬ新加入チーム　西武選手受け入れも…廃部正式発表

　金融危機の影響で、廃部が決まったアイスホッケーの名門「西武」の親会社プリンスホテルが１９日、会見した。渡辺幸広社長は年間の運営費が約５億円かかり、この３年間は同社も経常赤字が続いていることを明かし「苦渋の決断を下さざるを得なくなった」と話した。

　西武の廃部が決まったことを受けて、アジア・リーグへの来季参入が見込まれる新設チーム「東北フリーブレイズ」（拠点、青森・八戸など）が受け入れに名乗りを上げた。同広報は「正式参入が決まった時点で、西武の選手の引き受け先が未定だった場合は獲得に動く可能性はある」とした。

　また、王子製紙（チームは王子で登録）の広報室は「灯を消すようなことは避けたい」と、現時点ではチーム運営を継続する方針。ただ、「チームの活動を縮小せざるを得なくなることも考えられる」ともしている。

　◆古巣消滅驚く福藤「まさか」　○…ＮＨＬへの再昇格を目指してイーストコーストリーグでプレーするＧＫ福藤豊は１８日、かつての所属先だった西武廃部の知らせについて「一緒にやってきたチームメートもいるのでショック。親会社が赤字だったことは知っていたが、まさか現実になるとは」と語った。遠征先の米アイダホ州ボイジで電話取材に応じた。福藤は今秋の渡米前に正式退部したそうで、「これがほかのチームに波及しなければいいが」と日本アイスホッケー界の将来を心配した。