海外の被爆者が、日本に来なくても被爆者手帳の申請ができるよう法律が改正され、これまで手帳申請を却下されていた韓国人被爆者が、16日、韓国の日本総領事館で手帳の再申請を行いました。
被爆者手帳を再申請したのは、広島で被爆し、韓国・釜山市に住むチョン・ナムスウさん(88)で、16日は、寝たきりのチョンさんに代わり長男や長崎の支援者が釜山の日本総領事館を訪れ、手続きを行いました。
改正前の被爆者援護法では、海外に住む被爆者は日本に来なければ手帳の申請ができず、郵送で申請したチョンさんも却下されたため裁判に訴え、勝訴しました。
このように、海外に住んでいるために日本の被爆者と同じ援護を受けられないのは不当だとする判決が相次いだことから、今年、被爆者援護法が改正され、今月15日から来日しなくても手帳の申請ができるようになりました。
「再申請ができるまで長い時間がかかったが、申請できたのは支援者のおかげ」(チョンさんの長男 カン・ソクジョンさん)
韓国では、15日からほかの被爆者も手帳を申請しており、今後はオランダやアメリカなどの被爆者も次々に申請を行うものとみられます。(16日20:47)