ログイン
IDでもっと便利に[ 新規取得 ]

ジャンル
サブジャンル

スポーツ

愛国心が連覇の鍵 WBCサムライジャパン

12月16日17時52分配信 産経新聞


 ワールドベースボールクラシック(WBC)の代表候補34選手が発表された。イチロー、松坂大輔、城島健司に岩村明憲…メジャー7選手の中に松井秀喜の名前がないのは寂しいが、監督のパフォーマンスばかりが目立った北京五輪の日本代表より透明性があり、いま考え得るベストといえそうだ。

 原辰徳監督率いる「サムライ・ジャパン」の核になるイチローは「大事なのは姿勢だと思う。(覇権を)守る、のではなく奪いにいく。この差は大きい」と。一方、有力と思われながら落選した選手のコメントも“重み”を感じさせた。前回の世界一メンバー、ロッテ・西岡剛は「ショックです。この大会を目指していたんで…」。共通しているのは代表としての誇り、愛国心である。

 これを聞くとすぐ目くじらを立てる人がいるが、この精神なくして国際舞台で闘うことはできない。これこそが唯一のモチベーション(動機付け)であろう。最近の拝金主義に「勝ったらボーナス」という言葉を聞く。その瞬間は心が動くだろうが、問題も残る。「愛国心の経済学」(磯前秀二著、扶桑社新書)にこんな話が出ていた。

 「金銭的報酬が投げ込まれるとインパクトが強烈なので、“仕事→満足”の間に割り込み両者を引き離す。つまり“仕事→報酬→満足”(中略)金銭的報酬が与えられなくなると満足も得られなくなり仕事をする気もなくなる」という図式。ある会社のボスの「いい仕事をした社員には、もっと大きな仕事を与える」という話を引用、もちろん報酬も欠かせないが、“仕事→満足”の関係を保たせる。真のモチベーションであろう。

 前回、WBCに身を投じたロッテ・今江敏晃は2次リーグの韓国戦で失策。決勝リーグの韓国戦ではリベンジした。「あのまま負けていたら日本へ帰れない。帰っても生きていけない」と残した言葉。少々おおげさながら、今江に代表される強烈なアイデンティティー(存在証明)とモチベーションがチーム全体を奮い立たせ、世界一に導かせたといえる。

 冷静で知られるイチローは前回の優勝時、「これまでの野球人生で味わったことがない気持ち」と興奮していた。しばらくして再びイチローが発した言葉。「ファンが野球の面白さを改めて感じ、優勝を喜んでくれたことがうれしい」。来季から年俸が1700万ドル(約15億3000万円)になるが、高年俸という物ではなく、“やりがい”という精神を見つけていた。

 国と国の戦い。戦略、戦術、選手個々の技術力もさることながら、そこには『国を思う心=愛国心』が最大のファクター(要素)として存在したことの証明…。来年もそうであってほしい。(編集委員=清水満)

【関連 WBCサムライジャパン】
ア・リーグMVPのペドロイア、WBC出場へ
ヤクルト・青木、WBCへ意気込み語る
西武・中島代表入り熱望「雑用でもいい」
中日やっぱり「0」…WBC代表第1次候補
イチロー、WBC「守る、ではなく、奪う」

最終更新:12月16日18時13分

  • ソーシャルブックマークへ投稿 0
  • Yahoo!ブックマークに登録
  • みんトピに投稿
  • はてなブックマークに追加
  • newsingに投稿
  • Buzzurlにブックマーク
  • livedoorクリップに投稿
  • Choixにブックマーク
  • イザ!ブックマーク
ソーシャルブックマークとは

この話題に関するブログ 1
主なニュースサイトで 岩村明憲 の記事を読む

この記事を読んでいる人はこんな記事も読んでいます

みんなの感想 この話題についてみんながどう感じたかわかります。

みんなの感想(話題ランキング)


提供RSS