モーニングスター
ケイブ・高野健一社長=ミニ四駆起爆剤、親子層掘り起こす
2008年11月11日(火) 8時38分
ゲームを中心に携帯電話や業務用・家庭用ゲーム機向けのコンテンツを手掛けるケイブ <3760> 。オンラインゲーム「女神転生IMAGINE」のヒットを背景に、前5月期で最終損益が黒字に転換。今期も連結経常利益は前期比47.3%増の5億円を計画するなど高成長を見込む。高野健一社長に再成長シナリオを聞いた。
――オンラインゲーム事業の強化が当たった。
「単純に面白いオンラインゲームでなく、インターネット上に娯楽要素が強いコミュニティー(コミュニケーションの場)を提供する狙いがあった。特定層のユーザーに限ってゲーム要素を強調する動きに終始せず“コミュニティーとしてのオンラインゲーム”の役割に立ち返ることで需要を掘り起こせることを証明できた」
――今期も「女神転生IMAGINE」がけん引役とみてよいか。
「重厚な内容のロールプレイングゲーム『女神転生』シリーズとして一般層への訴求が限られる面もあり、今期で成長のピークを迎えるとみている。ただ、一方で『ミニ四駆オンラインレーサー』の正式課金サービスを今期後半に開始予定。中期的に大きな収益源となるだろう。コミュニティー要素の充実はもちろん、親子というオンラインゲームが攻められなかった層を狙っており、この成否は業界全体の可能性を見極めることにもなる。ミニ四駆人気は絶大で、日本で苦戦したとしても海外でのチャンスが大きい。月次売上計画は3000万〜4000万円。1億数千万円程度の『女神転生IMAGINE』と比べると控えめだが下限の数字であり、数億円クラスに化ける可能性もある」
――パソコンを主戦場にした戦略は続くのか。
「当面はオンラインゲーム2タイトルを成長の柱にするが、第3の柱として携帯電話向けコミュニティー系コンテンツを開発中で、来期半ばに投入する。インターネット端末としての携帯電話が主流になる時代をにらんだもので、具体的には明かせないがブログ(インターネット上の日記)やメールで書くほどではない日常の一言を共有して楽しむといった機能を盛り込み、今までのモバイルコミュニティーにない生活密着型の遊びを提案する」
――業績面の目標は。
「今後3〜4年内に売上高100億円、経常利益率20%台を達成したい」
[ 株式新聞速報ニュース/KABDAS−EXPRESS ]
提供:モーニングスター社