(cache) 浜岡原発：１、２号機廃炉を検討　中電　６号機新設目指す

静岡新聞のニュースサイトへようこそ。本ページはスタイルシートとJavascriptを使用しています。

速報一覧へジャンプ

静岡新聞＞特集一覧＞浜岡原発

浜岡原発

１、２号機廃炉を検討　中電　６号機新設目指す

2008/12/13

　中部電力が長期にわたり定期点検で停止している浜岡原発１、２号機（御前崎市佐倉）を廃炉にし、６号機の新設を検討していることが１２日、分かった。廃炉のための廃止措置は２０３５年ごろまでに完了、６号機は１８年以降の運転開始を目指し、早ければ本年度中にも関連手続きに入る見通し。
　浜岡原発では１号機の停止期間が国内商業炉で他に例を見ない９年余りの長期に及ぶ見通しになるなど設備利用率が低下。経営効率を改善するため、廃炉と新設を同時に進めるとみられる。中電は国策である原子力行政が懸案として抱える“廃炉問題”に先駆的に取り組むことになり、４０年にわたる日本の原発史は大きな転機を迎えそうだ。
　関係者らによると、１、２号機は使用済み燃料などを適切に取り出した後、１８年以降から解体撤去作業を始める方向で調整している。敷地内には使用済み燃料の貯蔵施設も新たに設置する。
　並行して、５号機の隣接地に６号機の建設を進める。１３８万キロワットの５号機（現在は１２６・７万キロワット）と同等の１４０万キロワット級ＡＢＷＲ（改良型沸騰水型軽水炉）を採用する可能性が濃厚で、地元理解を得る活動を経て１５年ごろの着工を目指すとみられる。
　１、２号機は１９７６年と７８年にそれぞれ運転を開始。出力は５４万キロワットと８４万キロワットで、合わせて１３８万キロワット。１号機は配管破断事故で０１年から、２号機は定期点検で０４年から停止している。中電は両号機について、１１年３月までに定検を終了する予定としていた。

　廃止措置　原発の運転終了後、配管や部品などに付着した放射性物質を除去し、さらに５―１０年程度かけて放射性物質が減るのを待った後、設備や機器、建屋を解体撤去するまでの一連の措置を指す。国が認可した事業者の「廃止措置計画」に基づいて行われる。現在国内で廃止段階にあるのは、黒鉛減速炭酸ガス冷却型炉の日本原電東海発電所（茨城県東海村）、新型転換炉の日本原子力研究開発機構ふげん（福井県敦賀市）の２例。商用軽水炉では日本原電の敦賀１号（同）が２０１０年まで運転した後、廃止手続きに入る方針を表明している。

メールで記事を紹介

印刷する

廃炉が検討されている浜岡原発１、２号機と６号機の建設候補地とみられる用地＝１２日、御前崎市佐倉（本社ヘリ「ジェリコ１号」から）

［特集］	・2010年春　大学（院）・短大・専門学校卒業予定者対象　2010新卒のかんづめグランドオープン！・静岡新聞所蔵の絶景！富士山の空撮写真を「待ち受け画像」に！