犬の名前の定番は、ポチ、シロ、クロ、タロー。洋風だと、ラッシーやジョリーなども含まれるかもしれない。猫の名前の定番は、タマ、ミケ。
それに対して、「ハムスター」には、定番の名前がない。

あのメガヒットアニメ「とっとこハム太郎」ですら、ハムスター定番の名前といえるかどうか。

先日、とある作家さんの集まるパーティーで「飼っているハムスターの名前」が話題になった。
ある男性作家は、ハムスターに「もこもこ」「ふわふわ」「ちょこちょこ」と名付けていた。あまりの素晴らしいネーミングに、いっぺんにその方のファンになってしまった。
ある女性作家は、「おつまみ」「おもち」と名付けていた。く、くいもんかい！　とも思うが、ちっちゃなハムくんの姿が想像できる、これも素晴らしいネーミングである。

私の昔の上司は「メディア」「フロント」と名付けていた。なんのことはない、その時、「メディアフロント」という雑誌を編集していたからなのであるが。そして、死んでしまった我が愛ハムの名前は「ライカ」「ニコン」である。

もしかして、ハムスターの名前って、飼い主の趣味が如実に現れる？

そう推理し、ネットを探してみたところ、「梶ヶ谷ハムスター倶楽部」ホームページの中の「ハムスター国勢調査」の項目に「ハムスターの名前とその由来」というのがあった。するとまあ、でるわでるわ、多種多様な愛ハムの名前。このサイトでは、そのハムくんたちの名前が由来ごとに分類されているのだが、その分類区分も多様。このページによると、人気ナンバーワンは「ハム」である。なるほど、ハムスターの名前の定番は「ハム」であるのか。

しかし、かように多種多様な名前のつく理由を考えてみた。
１　散歩に連れて行かないので、人前でハムスターの名前を呼ぶ機会は少ない。よって、どんな変な名前でもつけられる。
２　犬や猫に比べて寿命が短く、かつたくさん生まれる。したがって、名前をたくさん考えねばならず、吟味する間もなく命名するため、いわば「てきとー」な名前になってしまう。
３　犬や猫に比べ、ハムスターは愛玩動物である度合いがより強まり、かわいさあまって、「飼い主の趣味」がより濃くでる。

うーむ。
どれももっともであるような、ないような。

なんだか、ハムスターの名前について書いていたら、筆者も久しぶりにハムくんを飼いたくなってきたぞ。さっそく今日ペットショップに行くことにしよう。名前？　きまってんじゃないですか。「ライカ」ですよ。

…やはり、ハムスターの名前は、飼い主の趣味が色濃く出るものらしい。とほほ。（バーバラ・アスカ）