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2008-12-13 16:30:05 stanford2008の投稿

桜井淳所長の中部電力による浜岡原子力発電所1号機と2号機の廃炉決定についての感想

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【コメント】中部電力は浜岡原子力発電所1号機(電気出力54万kW、東芝、1976.3.17営業運転開始、32年間運転)と2号機(電気出力84万kW、東芝・日立、1978.311.29営業運転開始、30年間運転)の廃炉を決定しました。しかし、実は、昨年10月26日の静岡地裁における浜岡訴訟判決の前に、中部電力は、1号機と2号機の廃炉を決断しており(本欄バックナンバーの「浜岡訴訟判決当日の様子」を参照)、マスコミ関係者には、その胸中を露呈していましたから、今回の発表は、特に、予想できなかったことではなく、来るべき時が来たということで、冷静に受け止めています。私は、すでに、1990年代半ばに、東京電力福島第二原子力発電所の3号機等のシュラウドに生じた応力腐食割れの議論の延長で、浜岡1号機と2号機も、すべて、第一世代の沸騰水型原子炉のシュラウドは、取り替える必要があるとの主張をしていたため(その他、事故・故障ごとに、新聞・テレビでのコメントや著書等で触れてきました)、今回のことに、まったく、無関係であったわけではなく、複雑な気持ちで今回の決定を受け止めています(中部電力は、6号機の建設を予定していますが、1号機と2号機の電気出力の合計の電気出力(138万kW)を有する新型沸騰水型原子炉(ABWR)にするものと推定されます)。
2008-12-13 13:52:52 stanford2008の投稿

桜井淳所長の最近の講演内容-theologyについて-

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【講演要旨】最初に聖書を手にしたのは、高校1年の時で、その時には、特に、高い目的意識があったわけではなく、聖書説明会に参加した者には、全員、英語と日本語で記された聖書がいただけるとの参加募集に、英語の勉強にと思い参加した時で、それから継続的に読むわけでもなく、教会に通うわけでもなく、月日が経ち、社会人になってから、国内外への出張の際、宿泊したホテルのベッドのわきにある聖書に、時々、目を通したり、個人的旅行の際、デンマークやスペインの大きなカテドラルに夕刻に訪れ、多くの信者に混じって、お祈りの雰囲気を経験したくらいで、原子力安全解析所に勤務していた頃に、目黒区碑文谷にあるサレジオ教会の道路をはさんで隣に、窓のすぐ外に、教会の正面入口が見え、毎日、いつか中へ入りたいと思いつつ、予定の2年間が過ぎ、その後も、教会を訪れる機会を持たず、ただ、教養として、聖書を繰り返し読み、より深い理解を得るために、啓蒙解説書(犬養道子『新約聖書物語(上)(下)』(新潮文庫、1980))を読むなりのことはしてきましたが、最後の研究テーマの「ローマ帝国の歴史と文化及び国教としてのキリスト教」(キリスト教が国教になったのは紀元約五世紀頃のローマ帝国末期)との関係で、本格的に、聖書の解釈に取り組むようになり、数人の神父(カソリック派)や牧師(プロテスタント派)の話を聞いたり、東大大学院人文社会系研究科の宗教学・宗教史研究室や上智大学大学院神学(theology)研究科で話を聞かせていただいたり、米東部の代表的な大学のひとつのイェール大学の大学院神学研究科を訪れ、意識的に、聖書・歴史・文献学・解釈学のより深い理解を得るための努力をするようになりましたが(講演では具体的な解釈について約30分間説明、今後、本欄で、少しずつ触れます)、それは、最初に聖書を手にしてから半世紀弱後になってからのことになります。
2008-12-13 12:40:03 stanford2008の投稿

桜井淳所長から京大原子炉実験所のT先生への手紙-長崎原爆の中性子スペクトルは意外と軟らかい-

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T先生



原爆線量評価の初期の頃、米国の研究者は、爆発する時には、すでに、厚い鉄の外側構造物は、吹き飛ばされてなくなっているために、放出される核分裂中性子の"中性子エネルギースペクトル"は、核分裂スペクトルで近似できると考えて計算していました。しかし、広島原爆の線量の測定値と計算値の有意な差から、実際には、そうではなく、外側構造物がある状態で、中性子が透過・放出されるため、核分裂スペクトルから大きく異なり、中性子の鉄による吸収・散乱のために、"中性子エネルギースペクトル"に特徴的なゆがみが生じることが分かり、決定論的放射線輸送計算コードを利用して詳細に計算されました。


いただいた資料(「「広島・長崎原爆線量評価新評価システムDS02に関する専門研究会」報告書」、KURRI-KR-114(2004))を熟読・吟味してみました。p.127に、米ロスアラモス研究所のWhiteらによって、連続エネルギーモンテカルロ計算コードMCNPで計算した広島・長崎原爆の中性子とガンマ線のエネルギースペクトルが示されていますが、広島原爆と長崎原爆の"中性子エネルギースペクトル"の本質的な相違点は、1eV-1keV領域において、長崎原爆の方が約三桁くらい大きく、原因は、プルトニウムの周囲に配置されていた2.5tの火薬の原子番号の小さな構成原子の原子核による中性子減速効果によるものでしょう。そのために、長崎原爆は、広島原爆と異なり、Pu原子核の共鳴エネルギー領域におけるドップラー効果によるマイナス反応度の印加が予想以上に大きいものと推定されます。


p.126に、Whiteらの計算条件が記されていますが、たったひとつ重要な条件が欠落しており、それは、計算に利用した中性子断面積の編集温度です。他の計算例から推定すると、原爆線量評価の研究者は、みな、300Kのものを利用しているように解釈されますが、それでも大差ないでしょうが(固有値問題では、有意な差が出るでしょうが、線量評価のような固定源問題では、差は小さいかもしれません)、厳密には、1億℃くらいのものを利用しなければ、整合性が保てません。そのあたりはエンジニアリングジャッジしているのでしょう。その点がやや気になりました。



桜井淳

2008-12-13 12:07:41 stanford2008の投稿

"カリフォルニア"の英語版HP(第二版)の作成及び公開-事務所関係者とは異なった視点から編集-

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三つの統合事務所の英語版HP(第一版、米プロバイダーHP利用)は、"カリフォルニア"スタッフによって作成・公開されており、その内容は、表題といくつかの項目からなるわずか1頁の簡単なもので、今度(第二版)は、日本国内の第三者の協力者にお願いし、作成について、一切、条件を付けずに、すべて、第三者の判断に任せ、桜井淳所長やスタッフとはまったく異なった視点から、編集していただくことになっており、どこのプロバイダーのどのような利用条件のものかも、すべて任せてあるため、公開されるまで、桜井所長と三つの事務所のスタッフは、何も知らないことになります(知っていることは作成に数週間かかるということだけです)(なお、ブログの英語版は、作業量が著しく増えるために、現実的には、対応不可能です)。


2008-12-12 11:04:51 stanford2008の投稿

桜井淳所長の最近の講演内容-すべての商業機器・施設における大事故の歴史構造-

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【講演要旨】工学部の学生には、耳の痛い話になりますが、歴史的に分析すれば、すべての商業機器・施設(石油化学コンビナート・製鉄所・一般産業生産施設・航空機・地上高速移動体・原子力発電所等)においては、設計に従事したエンジニアが考えられる最大規模の事故を起こしており、しかも、事故の発生・拡大メカニズムは、発生確率の小さな決して少なくない事象の"連鎖的共倒れ現象"になっており、たとえば、1979年に発生したスリーマイル島原子力発電所2号機の炉心溶融事故や1986年に発生したチェルノブイリ原子力発電所4号機の反応度事故は、そのことを如実に物語っており、個々の事象の発生確率から最終的な事象の発生確率を厳密に計算したならば、これまで公表されている値よりもはるかに低く、10のマイナス6乗とか7乗のオーダーになり、エンジニアの想定(常識的に考えられること)の範囲を超えていますが、エンジニアの意識は、大事故が発生して、初めて、変革され、その意味では、スリーマイル島原子力発電所事故やチェルノブイリ原子力発電所事故の例は、あらゆる商業機器・施設の安全性を考える上で、教科書的存在ですが、商業機器・施設の中で、唯一、現実的な工学的安全対策を施していなかったのは、地上高速移動体だけであって、その分野の決定的な意識変革は、1998年に発生したドイツ新幹線ICE(アルミニウム製車体、しかし、アルミニウム製が悪いのではなくて、事故を想定した現実的な工学的安全対策が施されていないことが問題)や2005年に発生したJR西日本尼崎の脱線・転覆事故によって、もたらされたと言って良いでしょう(両例とも、"衝突実験データ"を基にした"最適構造設計"をしていたならば、死者半減できたはずです)(後者の事故調査報告書には、車両構造の改善点が具体的に記されていますが、大事故を経験して初めて指摘するほど考えずらいことでもないように思えます)。
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