岡本、秋春制ＮＯ！「北海道の寒さは無理」…札幌

シーズン秋春制移行について反対を主張した札幌ＭＦ岡本

　シーズン秋春制移行に若手がノー！　コンサドーレ札幌のＭＦ岡本賢明（２０）が１１日、札幌市内のクラブ事務所で契約更改に臨み、「秋春制にしないでください」と異例のお願い。５０万円増の４５０万円（推定）を保留したが、日本サッカー界には、はっきりと意見した。

　ハタチの主張は、選手の生の声だった。雪国クラブの一員として黙ってはいられなかった。更改も大詰めを迎えた時だ。「ひとついいですか」と切り出し「こっち（札幌）のチームを経験して無理だとわかった。北海道の寒さは無理。屋根付き練習場にしても天然芝は難しい。人工芝だとひざや腰にくる」と選手の立場から、体調面のデメリットを力説した。

　日本サッカー協会の犬飼会長が推進する２０１０年を目標にしたシーズン移行問題。夏場の酷暑を避けられること、秋春制の欧州クラブとの移籍交渉がしやすいことなどがメリットに挙げられてきた。だが、札幌にとっては総額数百億円と見込まれる屋根付き練習場確保など問題も多い。６日のＪ１最終節ではサポーターが中心となり、札幌ドーム付近で反対の署名活動も展開された。

　三上大勝強化部長（３７）は「練習の合間に選手から、そういう話は聞くことはあったが、交渉の席では初めて」としつつも「一意見としてクラブに伝えます」と真摯（しんし）に対応した。

　もちろんピッチ上でも結果を出す。今季は１３試合無得点。「プロは試合に出ないとダメ」と岡本。確固たる主張とともに来季、雪辱のシーズンに臨む。

　◆西嶋、５０万増の９５０万円を保留
  サイド、センターバック、ボランチをこなし２１試合（２得点）に出場したＤＦ西嶋は５０万円増の９５０万円を保留。「結果を出せなかったことが悔しい。中堅として若手をグラウンド内外で引っ張る」と主力としての自覚をにじませた。ＭＦ芳賀主将、藤田も保留した。（金額は推定）

　◆和凧発売　コンサドーレ札幌は６種のデザインの特製和凧を発売する。問い合わせは北海道フットボールクラブ営業部ＴＥＬ０１１・８５８局５３１０まで。