札幌地裁、「安全相互自動車学校」「陸王」の破産手続き開始を決定
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12月11日(木) 15時10分
文:東 写真:糸田 |
負債は2社合わせて約8億5,000万円。
札幌地裁は11日、「愛育安全相互自動車学校」(本社・札幌、安田克昭社長)と関連会社でオートバイを販売する「陸王」(同、同)が支払不能状態にあることを認め、破産手続きの開始を決定した。破産管財人は愛育安全相互自動車学校が開本英幸弁護士、陸王は鈴木一嗣弁護士。東京商工リサーチ北海道支社によると、愛育安全相互自動車学校の負債額は320人に対する3億5,226万円、陸王は約5億円。
愛育安全相互自動車学校は76年11月設立の自動車教習所。石狩市内に札幌運転免許試験場と同規格の道内最大級自社コースを有し、ピークとなった2000年11月期には売上高5億2,700万円を計上した。
しかし、その後は少子化による生徒の減少、同業との競合が激化。教習時間の延長や入学金値下げなどにより生徒の確保に努めたが、11月末の決済資金にめどが立たず、先月21日までに従業員全員を解雇した。翌日、事業の継続を断念し、今月3日、陸王とともに札幌地裁に破産手続開始を申し立てた。
愛育安全相互自動車学校は陸王のほか、「愛育朝日綜合自動車学校」(同、同)、「愛育市民自動車学校」(同、同)、自動車部品販売の「ダイリン」(同、同)で安全相互グループを形成している。
先月27日、愛育安全相互自動車学校が申立代理人の前田尚一弁護士名で教習生に送った通知文で、経営が前社長時代に悪化したため、解任後に現社長が資金繰りを試みたが、業務を継続するには難しい状態になっていたことを明らかにした。また今回の事態に陥る以前から別の教習所に教習の引き受けを依頼しているが、その前提としてコースの土地所有者に土地利用の検討を打診していることも記載した。
前田弁護士は(愛育安全相互自動車学校と陸王を除く)3社については、現時点で破産を申し立てる予定はない」と話す。
2社の債権者集会は4月16日に開かれる。
関連サイト
東京商工リサーチ
http://www.tsr-net.co.jp/
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