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今季無冠に終わった浦和が、10億円規模の大幅減収の余波で、来季へ向けた大型補強の封印を余儀なくされる危険性が7日、高まった。今季は約80億円の予算で、元日本代表FW高原直泰(29)ら豪華な補強を展開したが、藤口光紀社長は経済状況の厳しさと今季凋落(ちょうらく)のダブルショックで厳しい冬の到来を示唆。これまで増収続きだったレッズ・バブルはついに崩壊した。
屈辱の08年を締めくくる歴史的大敗(横浜Mに1―6で負け)から一夜明けた埼玉スタジアムで、藤口社長が残酷な現状に直面した。「来年の経済環境でどのクラブも苦しいと思います。うちも去年に比べてとても厳しい。契約提示にも影響? それはあります」レッズ後援会の納会終了後、近年では例にない厳冬方針を明らかにした。
Jリーグ各クラブが不況で予算大幅減となる危機的状況で、今季は約80億円の予算を誇った浦和も例外ではなかった。無冠で賞金はJリーグ7位の1000万円のみ。優勝グッズ関連収益はゼロ。来季のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)出場権も失い、ACL用ユニホームの胸スポンサーは消滅。監督更迭問題など、お家騒動も影響し、入場料収入も昨季の30億円から減少することは決定的で、10億円規模の減収が待っている。
「ユースから4人入りますし、外から獲ってばかりではチーム力は上がらない。現有戦力にプラスアルファでやっていく」藤口社長の口からは、現在の巨大戦力を生んだ大型補強封印宣言も飛び出した。
「バブルがはじけた感じ。80億円という売り上げは良いことが重なった虚構の数字だった。現状で補強は難しい。事業拡大よりも資本金増加に充てた方が良かったかも知れない…」とあるクラブ幹部は嘆いた。09年終了時まで契約を残しながら解任したエンゲルス監督には、約5000万円の違約金が必要だ。MF梅崎司、FW高原という今季開幕前に補強した選手の移籍金も残っている。今季不振だった高原とエジミウソンの合計年俸4億円の2トップも残留確定的で出費はかさむばかり。フィンケ新体制の船出前夜のバブル崩壊。覇権奪回を目指す赤い悪魔が、早くも窮地に立たされた。
◆ブッフバルト氏とのアドバイザー契約にも失敗… レッズ後援会による納会が7日、埼玉スタジアムで行われ、1380人のサポーターが集まった。終了後、藤口社長はギド・ブッフバルト元監督(47)との来季のアドバイザー契約の締結に失敗したことを明かした。ブッフバルト氏は相談なしに新監督にフィンケ氏を招聘(しょうへい)したことに不快感を示していた。藤口社長は「ゲルトのこともありますしね」と同氏の盟友・エンゲルス監督の処遇にかかわるだけに相談しかねたという。
(2008年12月8日06時01分 スポーツ報知)
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