携帯電話の所持や校内への持ち込みを校則で「原則禁止」などとしている広島県内の中学校は8割近くに上る一方、8割超の小学校が校則に規定を設けていないことが、県教委の公立学校調査で分かった。携帯電話を通じて子どもがトラブルに巻き込まれるケースが増えているのを受け、県教委は利用実態の把握やルールづくりを進めるよう、各校に求めている。
調査は9月、小学校548校、中学校250校、高校118校を対象に実施した。校則に携帯電話についての規定があるのは、小学校で19.5%、中学校81.6%、高校94.9%だった。
中学校では所持や校内への持ち込みを「禁止または原則禁止」が78.8%と最多だった一方、小学校は18.1%。高校では「授業中の使用禁止」が34.7%、「校内での使用禁止」が30.5%と上位を占めた。
面談やアンケートなどで、児童・生徒の携帯電話の利用実態を把握しているのは、小学校で39.1%、中学校で48.0%、高校で35.6%だった。
県教委によると、07年度に県内公立学校で発生したネット掲示板での悪口などが原因のいじめは56件で、前年度より16件増加。ネット犯罪の被害者や加害者になるケースも増えている。
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