トヨタ自動車グループの関東自動車工業(神奈川県横須賀市)は3日、金ケ崎町の岩手工場に勤務する期間従業員と派遣社員の非正規従業員計300~350人程度を来年4月までに削減する方針を明らかにした。世界的な需要低迷を受けた措置とみられる。
同社庶務・広報室によると、来年1~4月に契約期間が満了する岩手工場と東富士工場(静岡県裾野市)の期間従業員約300人を段階的に削減。その9割程度が岩手工場になる見込みで、同工場の全期間従業員1150人の約4分の1に達する。また、来年3月に契約が切れる岩手工場の派遣社員全50人は、前倒しして12月に契約を打ち切る。
さらに、09年3月期の両工場の生産台数見込みを10月末に54万台から52万台に。現在昼夜2交代制で稼働する岩手工場の2ラインのうち、1ラインを昼間のみにするなど生産体制の縮小も検討している。
県内の雇用悪化を受け、達増拓也知事は同日の県議会で、緊急雇用対策本部を設置する方針を明らかにした。達増知事は「県内の雇用情勢にも大きな影響が懸念される。県内企業の雇用の維持・確保に、できる限りの取り組みを進める」とコメントした。【岸本桂司、安田光高】
毎日新聞 2008年12月4日 地方版