2008,10,12  手稲山登山キャンプ (乙女の滝コース)

2008年10月12日晴れ。前の週に下見に行っていた手稲山の登山の開始。他の登山者で混み合う事を予想し時間差を設け13時45分に砕石場下にある駐車スペースに到着。駐車スペースと言っても路肩に車を4台程度駐車出来るスペースなんだけど、今回はすでに何台かの登山者の車が駐車されていた。登山道入り口まで車を入れる事は出来るのだが17時に鍵が掛けられて出れなくなってしまうので一応路肩に停めて準備開始。今回は登山だけでなく、山でテントを張って野宿もする為、いつもよりも装備は重い。一通りの登山装備の他にテントや食料、水なんかも持っていかなければならないからだ。朝体重計でザックの重さを測ると俺のザックは13キロ、みほのザックは10キロちょっとあった。車からザックを降ろし、出発準備OK!って所でザックを背負おうとしたみほがザックの重さで後ろに転倒(笑)ザックの重さで起き上がれない状態・・・・。登山キャンプ大丈夫なんだべか?(笑)

登山開始して10分もしない内に金山入り口に到着。こっからが本当の登山道。砂利の砕石場を超えた場所がスタート地点。で、すでに休憩タイム。やっぱザックの10キロ超えは体に負担がかかる。早速みほはチョコを出しザックの中を少しでも軽くしようとおやつタイム。おやつタイムが終りしばらくは、歩きやすい砂利で出来た整備された道をひたすら歩く。川が近いので川の音が聞こえてきて気持ちが良い。30分も歩くと看板があり、左に曲がり降りて行くと物凄い音を立てた滝が現れる。これが乙女の滝。

今回は前の週に乙女の滝を訪れたので、この乙女の滝はスルー。滝の近くまで寄る事ができるし、札幌市内から車でちょっと走っただけでこんなに綺麗な滝を見れるのは乙女の滝くらいじゃないべか?あんまり人も来ないし飯を食うにもいい場所だ。

で、前の週に行った乙女の滝での食事風景。ウィンナーご飯とレトルトのチキンハンバーグ、SPAMのステーキ。それとコーヒー。全部焼くだけの簡単メニューだけど外で食うのは最高に美味い。

乙女の滝のある部分を超え、しばらく歩くと砂利道はなくなり、一気に自然が広がる。川と登山道が何度も交差してるので、丸太で出来た向こうに渡しただけの簡単な橋を数箇所わたる。こういう簡素な人工物がかえって自然をリアルに感じる事が出来ていい。岩にはコケが生え、緑はいっぱい。紅葉も所々綺麗な感じで落ち葉も沢山。見た事ないけどとなりのトトロの世界っぽい。違うかもしれんけど・・・・。とにかく橋渡るたびにテンション上がっていった。

しばらく歩くと鉄骨造の建物が見えて来た。浄水場だ。手前に白い人工的な白いガードレール付きの橋があり、とくに大した景色でもないのに、久々に見る人工的な風景にしばし休憩を兼ね風景を楽しむ。たまに風景画変わると、登ってきた実感がわき、気分が良い。浄水場の横では土木工事か何かの現場事務所があった。土木はこういう山の中での仕事があるから大変だよな。まぁ建築もたまにあるけど、こういう所だとコンビニもないし朝の段階で10時と昼と3時のジュースやら弁当やら買っとかなきゃならんのよな。弁当屋も来てくれないし・・・・。重機の搬入やら鉄骨なんかの資材の搬入は大変だろう。ちょっと仕事を思い出した瞬間だった。

浄水場を超えてしばらく歩くと滝ノ沢方向と乙女の滝ルートとの分岐点が現れる。どちらも同じ山頂に辿り着くんだけど、滝ノ沢コースの方が300M距離が長く、ちょっと険しい。当然のごとく乙女の滝コースを選択。看板を超えると更にうっそうと茂った大自然の中を歩く事になる。登山道と川が幾重にも交差し、川の流れる音が大きくなったり小さくなったり。当たり前の事が凄く新鮮に感じられる。いや〜改めて素晴らしい。みほもご機嫌だ。

午後4時30分。木々の間から山頂にあるアンテナ群が見えた。まだまだ山頂は遠い。恐らくあと2時間は掛かるだろう。きっと辺りも暗くなる。って事で登山終了。早速テントを張れる場所探しをする事に決めた。川や滝がすぐ目の前にあり、他の登山者が登山道を登って来ても目に付かない奥。そんな場所を探して背の高さ以上ある熊笹の中を掻き分けて手稲山ベストとも思われる野宿場所が決定された。落ち葉で地面はフカフカ。寝心地も良さそう。正面を川の方に向けて今回初の使用となるゴーライトシャングリラ3のワンポールテントを貼る。今回は初ゴーライトって事もあり、インナーテントも持ってった。8角形の隅にそれぞれペグを打込み、真ん中にポールを建てるだけの簡単設営テント。何がいいって、フォルムがいい。色も中々出回っていないSAGE色。大自然に三角形が良く似合う。広さも狭すぎず、広過ぎず、荷物と人間2人でちょうどの大きさだ。

テントの設営が終ると同時に辺りは真っ暗になってきた。早速晩飯の準備に取り掛かる。晩飯はレトルトのカレー。とスープ。ドンキで買った3袋で150円ちょっとの激安カレー。これを温めて炊き上がった米にぶち込むだけ。飯炊きはみほ。マイコッヘルで2人分の米を炊き、もうひとつのコッヘルで湯を沸かし、カレーを温める。温めるのに使ったお湯はそのままスープやコーヒー用として再利用。ちょっと米が固く炊き上がったが、満足満足。やっぱ晩飯はカレーに限る。安いレトルトのカレーも自然の中で食う事限定であれば、商品名通り、納得のカレーだ。米を炊いた後のコッヘルは底が少し焦げて、米がコッヘルにこびり付く。カレーを全部食った後、ワカメスープの素を入れ、火にかけて焦げやこびりついた米と一緒にかき混ぜる。これで簡単リゾットの出来上がりだ。コッヘルの底も綺麗になり、一石二鳥。水は勿体無いので、使い終わったコッヘルやコップは紙で拭き上げて終り。これで翌日も使い易い。ザックの重さだけの事を考えるとレトルトのカレーを持って行くより、米だけ炊いて色んな味のスープの素を入れてリゾットにした方がいいかも。

晩飯を食い終わる頃には完全に辺りは真っ暗。小枝を拾い、焚き火台で焚き火の開始だ。すぐ横にある川の音と、風によって揺れる木々の葉が揺れる音、焚き火によってパチパチと小枝が焼ける3つの音しか存在しなくなる。火種を作り、完全に火が出来たら、ひたすら焚き火台に小枝をくべていくだけ。真っ暗な中の焚き火は無心で火の動きだけを見ていられる。燃料となる小枝はその辺にいくらでもある。2時間も3時間もただ焚き火台の前で火遊びをし、時間がゆっくりと流れる。焚き火台に小枝をくべる、タバコを吸う、湯を沸かしてコーヒーを飲む。この動作だけを永遠に繰り返せる焚き火マジック。焚き火は最高だ。

22時。焚き火を消して就寝時間。シュラフに包まりテント泊。川の流れる音が雨が降ってるかのような音に聞こえる。葉っぱが揺れる音。途中で目覚める事なく熟睡できそうだ。それではおやすみなさい。

翌朝10時。すっかり寝坊してしまった。まぁ、時間に拘束されず、起きた時に起きれるってのは幸せなもんだ。みほはまだ寝てる。朝のコーヒーを飲み一服。朝食を作ったり、何だかんだやってたら昼を過ぎるだろう。今日は山頂を目指すのはやめて、このままのんびり過ごして下山する事に決めた。

みほがテントの中でダラダラしてる間に朝食準備に取り掛かる。前日の晩飯の他に夜食を用意してたのだが、寝てしまった為朝食のメニューは豊富だ。まずは焚き火台に小枝を網代わりにセットし、ウィンナーをスモークする準備に取り掛かる。スモークチップに火をつけ、アルミホイルを被せて簡単燻製作り。富士山の山小屋で出たウィンナーが少し燻製の味がして美味かったので、今回もスモークウィンナーは作ろうと思っていたのだ。みほも興味津々。

朝食が出来た。超豪華な朝食だ(笑)米とスモークウィンナー、前回の登山で余ってたレトルトハンバーグ、夜食で食うつもりだった牛のモツ串、マーボー春雨にスープ。マーボー春雨はお湯を沸かして具材を入れるだけの簡単メニュー。これはかなり美味かった。包装も取ってザックに入れれば数グラムでかなり登山食として今後も使えるだろう。米を炊いてる時にコッヘルの上にモツ串の缶詰を一緒に温め、沸かした湯でハンバーグを温め、残ったお湯で春雨を作って水を極限まで節約。コッヘルで2人分(3合)をピッタリ炊き上げ、豪華な朝食メニューは完成した。

朝食を食い終わり、今度はまた余った米でコッヘルの清掃代わりにリゾット作り。夜食用の棒ラーメンを余った米にぶち込み、トンコツ味噌ラーメンリゾットの調理に入る。朝からおやつを食べ過ぎたみほが米を結構残したので、ラーメンと米が膨らみかなりの量のラーメンリゾットが出来上がってしまった・・・・・。味は抜群だったんだけど、完全に満腹・・・・。残ったリゾットは地中深く埋める事にし、土に帰した。今回、1泊2日の登山キャンプで持っていった米は一人3合。合計6合の米を持っていった事になるが、2人の場合5〜5.5合あれば十分だtごいう事が解った。ちなみに米はペットボトルに入れて行ったんだけど、500ミリリットルのペットボトルには米がピッタリ3合入る。今回お〜いお茶とポカリスエットの2種類の容器で米をピッタリ3合計ってペットボトルに米を入れてみたが、どちらも飲み口ギリギリまで米を入れてちょうど3合だった。ピッタリってなんか気持ちいい。次回は350ミリリットルとか最近売られてる細身のペットボトルで米が何合入るかやってみたい。『500ミリリットルのペットボトルで米は3合。』これは容器としてかなり使える!

豪華な朝食を食ったら、もようしてきた。シャベルと紙を持ってその辺で野グソ。ちょうど良いペーパーホルダーになりそうな枝があったので、場所をそこに決め、シャベルで穴を掘って脱糞。いや〜大自然の中での野グソは最高だ。野グソをした後、しばしテント内で昼寝をし、テントをたたんで下山。下山前にちょっとだけ焚き火をし、いらなくなった包装紙やゴミなんかも全て灰にして荷物を極限まで軽くした。これで帰りはかなり楽チン♪下山の写真は無いが、荷物も軽くなったせいか、余裕で下る事が出来た。そのまま手稲の銭湯に行き、旅の疲れを癒し、晩飯は石狩のラーメン屋みやびでラーメン食って登山キャンプ1泊2日の贅沢な旅は終った。今回山頂までは行けなかったが、山頂はこの次にでも目指せばいい。更に軽量コンパクトを目指して登山キャンプをしていきたい。 

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