■我社の現状と今後の展開について
――「そんな明確な構想があるのなら、伊藤さん自身が理想とする会社を立ち上げればいいじゃないか」。起業のきっかけとなったのは、昔からお付き合いのある企業の担当者の一言でした。その頃の私は、現在と同様の事業を展開する企業で総務人事を担当していました。当時、仕事柄、エンジニアから不満や要望を聞く機会が多かったんです。もちろん自分として出来る限りのことはしたものの、会社を去る方もいて。技術を高め、次の世代に伝えていく役割も担うべき企業が、このままではいけないと思ったんです。しかし、一社員のチカラには限界がある。そこで、根本的な改革が必要であると感じ、自ら会社を設立しようという考えに至ったわけです。幸い私自身、会計事務所や複数の企業で経理をしていた経験があり、企業の設立に必要なお金の勘定といった面に強かったんです。何より多くの方からご支援いただけたことが、この起業を成功に導けた要因だと思います。
■私の労働観・仕事観
仕事とは、生活の一部だと思っています。何しろ仕事は1日の約1/3を費やすもの。だから、仕事を楽しんでほしい。そう思える環境をつくりたくて、会社を立ち上げたわけです。同時に、プライベートも大切にしてほしいと思っています。仕事と対をなすように、プライベートも生活の重要な一部。総務人事をしていた頃の実感として、プライベートに十分な時間やお金を掛けられていないと、きまって不満がでます。私自身も、以前娘に「お父さんって、いなくなっちゃったの?」と言われたときに大きなショックをうけました。自分の時間が確保できてこそ、仕事に前向きに取り組めるのだと思いましたね。 ただ一つご理解いただきたいのは、趣味と仕事は異なるということ。いくら卓越した技術を持ち合わせていても、趣味ならお金はもらえません。自分の成しえたことに対して、給料が支払われる以上、仕事には責任を持って臨んでほしいと思います。
■こんな人材にお越しいただきたい
設計の経験があり、気持ちのいい挨拶ができる。それ以外に多くを望むつもりはありません。ご自分のこれまでの経験を活かしたい、じっくり腰を据えて設計業務に専念したいなどの想いがあれば、大歓迎です。一方で、なぜ挨拶といった基本的な部分を重要視するか。それは、挨拶はコミュニケーションの初歩的な部分だと思うからです。仕事という側面からお話すると、設計業務をお任せする中で、お客様と製品の仕様などについて意見を交わすことも多いわけです。その際に、相手と意思疎通を図ることが大切ですし、自分の意見を伝えられたほうが仕事が楽しくなるはず。それから、会社という一つの空間で働くことになるわけですから、ちょっとした合間に話がしたい。何気ない会話の中で、会社や職場環境に対するアイデアを発案してくれれば、実現に向けて動きやすいと思います。一緒に会社をより良くしていく仲間として、エンジニアならではの意見をお伺いしたいです。
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