【大相撲】強敵・週刊現代記者が、横綱の取り組みを毎日チェックします「どうやって勝とうかな、っと」 朝青龍ゆるい1勝で星伸ばす ~ 春場所9日目OhmyNews編集部(2007-03-19 19:22)
大相撲春場所(大阪府立体育会館)9日目。横綱・朝青龍が関脇・琴奨菊をすくい投げで破り、7勝2敗と星を伸ばした。注目の1敗同士の大関対決は白鵬が栃東を寄り切って単独トップに。優勝争いは朝青龍が1差で白鵬を追う構図が固まってきた。
結びの一番。最初から双手を取った朝青龍は、高校の後輩でもある琴奨菊を右にゆすったり左に引いたり、弄(もてあそ)ぶようにじっくり組み合ったあと、ゆっくりと相手を転がした。 ノンフィクションライターの武田頼政氏は、結果の分かっていたこの日の一番の感想を、つまらなそうに語る。 「むかつく相撲でしたね。琴奨菊も自分から転んでるんじゃないよ、と。これが注射(八百長)だったとは言いませんけれど、最初から横綱に十分な形にさせてしまっていて、何もしていない。横綱も、『どうやって勝とうか』と考えて、つりおとしやつり出しといった派手な手合いを選ぼうとしている感じ。こんなプロレスでは、見ていてむなしい」 前半戦好調で中日勝ち越しも期待された大関・栃東も、この日の気迫は今ひとつだった。 「栃東は昨日あたりからあまり内容が良くないですよね。今日も工夫のない負け方だった。明日あたりで勝ち越すのでしょうが……」 優勝を争う1敗白鵬と2敗朝青龍の直接対決は14日になる模様。ここで白鵬が敗れれば、千秋楽に優勝決定戦もあり得り、春場所は終盤にかけてさらに盛り上がりそうだ。 だがその前に、関係者の興味をそそっている一番が明日、行われる。 朝青龍と、同じ7勝2敗で並ぶ関脇・琴光喜の対戦。琴光喜はスピードがあって腰も安定しており、非常に強い力士だ。それなのに、こと対朝青龍戦は24連敗と“破竹の連敗記録”を更新し続けているのだ。 『週刊現代』の八百長疑惑報道では、これまでの24連敗をすべて写真で検証、すくい投げやつり落としなど、派手な技で豪快に吹っ飛ばされる琴光喜の様子を「受け身がうまいことだけはたしか」と酷評している。 「琴光喜って、強い力士なんですよ。稽古(けいこ)場では良い勝負をしているし、20何戦もやって一度も勝てないお相撲さんではない。本気を出せば勝てる。彼がどれだけ本気を出すかが焦点だと、審判長なども言っています」 武田さんも、琴光喜の脱皮に期待をかける1人だ。 「明日の琴光喜には『チャンスじゃん、行けよ!』と言いたいですね。『週刊現代』の八百長疑惑報道とは関係なく、どうせ勝っても(今までが八百長だったと)言われる、負けても(やっぱり情けない奴だと)言われるのだから、勝て、と。まあ、彼にもいろいろ事情があるんでしょうが……」 【関連記事】 ガチンコで春場所初日から大荒れ!疑惑の朝青龍に土<初日> 朝青龍、連敗スタートで「いきなりがけっぷち」<2日目> 朝青龍、気迫の1勝目で立て直しなるか<3日目> 星戻した朝青龍、焦点は中日あたりか<4日目> 安馬になど負けない!朝青龍3勝へ<5日目> 朝青龍4連勝、だが格下相手に不安材料も<6日目> 朝青龍、明日・稀勢の里戦がカギになるか<7日目> 朝青龍、品ないケリでも優勝争いに名乗り<8日目> 「どうやって勝とうかな、っと」朝青龍ゆるい1勝で星伸ばす<9日目> 朝青龍、真剣勝負でまたも勝つ<10日目> 見えてきたストーリー、千秋楽に決定戦か<11日目> 朝青龍、順調に10勝目_明日の波乱はあるか?<12日目> 今夜がヤマ場だ!携帯飛び交う終盤戦の魅力<13日目> ついに追いついた朝青龍、白鵬への流れを止めるのか<14日目> あっけなかった決定戦、「でもこれこそガチンコだったかも」<千秋楽>
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