広島・安芸郡府中町出身には竹原慎二さんも

　同町は元ＷＢＡ世界ミドル級王者・竹原慎二さん（３６）、戦極などで活躍する総合格闘家・中村和裕さん（２９）も輩出している。中村さんはＷＢＡ世界王者坂田健史さん＝協栄＝と同じ府中緑ケ丘中の１年先輩で、今は合同練習を行うなど交流も。坂田さんは「荒くれ者が多いのかも。豪傑というか。僕は違いますけど」と笑って分析した。

　竹原ジムは竹原さんの父、竹原三郎会長（６４）が経営しているが、世界王者になった９５年当時は「リアルタイムで見ていた記憶はない」と坂田さん。後に、竹原さんが同郷で、王者になったことを知ったといい、竹原ジム入門後には引退した竹原さんから左のボディーブローの打ち方など指導を受けた。

　竹原ジムは４年前に府中町から広島市東区に移転。竹原会長は坂田さんが練習生だった当時を「世界王者になる選手とは思わなかった」と振り返る。東京で協栄ジムの先代の金平会長、大竹トレーナーらと食事し、「しっかり面倒を見ます」と約束されたことを今も覚えているという。「何度も世界戦のチャンスをつくってもらった。約束を守ってくれた。感謝しています」成長した教え子の凱旋試合を楽しみにしていた。