振り込め詐欺：金融機関窓口６度の忠告、耳に入らず…７１歳、９００万円被害　／福島

　◇西白河郡内、７１歳の女性
　西白河郡内の無職女性（７１）が振り込め詐欺に遭い、計９００万円をだまし取られたと、白河署が２８日に発表した。女性は今月６〜１２日に計６回、金融機関の窓口で振り込みし、６回とも金融機関の担当者が「詐欺ではないか」とアドバイスしたが、女性は聞き入れなかったという。
　同署の調べでは、女性は６日、長男を名乗る男から「会社の金を無断で使い、返さなければならない」と電話を受け、現金１５０万円を指定口座に振り込んだ。その後も、長男が勤める会社の経理を名乗る男から「ほかにも５００万円ある」「会社から借りた２５０万円を返してくれ」などと電話があり、言われるままに振り込んだという。振込先は宮城、山形、山口など他県の口座だった。
　女性は２７日に横浜市在住の長男（４４）に確認し、だまされたと分かった。同署は「息子かわいさで、忠告も耳に入らなかったようだ。同一グループが何度も狙ったのではないか」とし、「現金を振り込む前に、まず家族らに確認してほしい」と呼びかけている。【和泉清充】

１１月２９日朝刊