ワンディ、オーバーウェイトで王座剥奪

2006年10月08日18時36分
ワンディ、オーバーウェイトで王座剥奪

 いよいよ明日に迫ったWBC世界L・フライ級暫定タイトルマッチだが、今日行われた計量でチャンピオンのワンディ・シンワンチャーが規定の体重48・9キロをつくれずに王座を剥奪されるトラブルがあった。明日の試合は挑戦者の嘉陽宗嗣が勝てば暫定チャンピオンの座に就くが、ワンディが勝った場合王座は空位となる。写真は2度目の計量をするワンディ。

 午後2時から行われた調印式に現れたチャンピオンはニット帽にスウッェトパーカーという重装備。減量がうまくいっていないことは明らかだった。調印、会見の後、予備計量した王者は後楽園ホールの駐車場でロープを飛んで午後3時からの本計量に臨んだが、嘉陽が48・8キロでパスしたのに対し、こちらは50・2キロと規定を1・3キロもオーバー。すぐさまサウナへと直行し、4時20分に再びハカリに乗ったもののわずか100グラムしか落ちていなかった。計量のリミット5時までまだ時間を残していたワンディ陣営だったが、計量前のロープスキップ中にへたり込むなど、すでに体力の消耗は激しくここでギブアップ。戦わずして王座を失うことになった。タイ記者によると、海外遠征においてオーバーウェイトでタイトルを失ったのはフライ級のチャチャイ・チオノイ以来だとか。このときは花形進がKOでタイトル奪取に成功したが、「お互いベストで競い合いたい」という嘉陽の願いは踏みにじられた格好だ。
  セミファイナルの日本S・バンタム級タイトルマッチは王者・山中、挑戦者・木村とも55・3キロのリミットでパス。200ラウンドのスパーをこなして王座復帰に意欲の木村に対し、王者・山中も「やることはやった」と落ち着いていた。