尾崎 裕哉ーHiroya Ozakiー
2008年度9月入学用A方式AO合格
環境情報学部
出身高校:アメリカンスクールインジャパン(東京都)
テーマ
「Music Saves Earth」
・SFC 9月入学用AOを受験したきっかけを教えてください。
学校自体のシステムはアメリカの教育システムと同じで、9月に入学して6月に卒業でした。アメリカの学校か日本の学校かという選択肢もあったんですけど、自分は5歳から10年間アメリカに住んでて、日本でもいいかなと。推薦、AOというのはアメリカの学校では普通なので、それを実施している大学を探すと、慶應大学が日本で初めてAOを実施しているということで受けました。SFCの存在は前から親に聞いていたのと、予備校のようなところで具体的な話を聞いていたことで知っていました。
・SFCを選んだ理由を教えてください。
もともと音楽が好きで、音楽と映像を使っていかに社会に貢献できるかということをやろうとSFCに入りました。
・AOに関する情報は何から得ていましたか?
学校に過去のAO合格者の資料があったのと、知り合いにSFCの卒業生が数人いたので、そこから情報を得ていました。現役SFC生に添削もしてもらっていました。現在の自分がいて、大学の位置づけはこうで、将来こうなりたいという書き方のフォーマットを教えてもらえて参考になりました。
・予備校はどちらにいかれていましたか?
ジョバという帰国の予備校のような場所に行っていました。でもAOに関してはあまり参考になりませんでした。あと、駿台の帰国子女専門の場所に行っていました。
・音楽で社会を変えるプロジェクトについて教えてください。
「Music Saves Earth」というプロジェクトを自分自身で考案して、ありきたりな名前なんですけど、内容としては、音楽や映像を駆使して世界平和や環境改善を人に促すことができるかというものです。学校で学びたいと思ったことは、どんな音楽や映像が人に世界平和や環境改善を促すことができるかということを調べたくて、認知科学だとか、環境系の授業をとって実現させたいなということです。
・志望理由書には他にどういったことを書かれましたか?
ほとんどプロジェクトのことなんですけど、あとは何故自分がこのプロジェクトを進めたかったかです。ジョン・ウッドというマイクロソフトの人が、急用で旅に行った時に貧しい子どもたちに衝撃を受けて図書館を作り始めたという本があるんですけど、その話を聞いて影響を受けて、自分も慈善活動を行いたいなって思いました。自分は音楽と映像が好きだったのでそれを駆使できないかなって考えました。
・高校時代から音楽や映像に関わってこられたのですか?
バンド活動や映像編集のクラスに在籍していました。映像編集のクラスでは軽い学校紹介のビデオを作ったり、試合内容をおさめたスポーツビデオを製作したりしました。
・自由記述欄はどのように使用されましたか?
自分でマインドマップを作って、自分のプロフィール的なことを並べました。後は自分のプロジェクトのチラシのようなものをつくりました。コンピューターで作成して、切り取ってのりで貼りました。
・添付資料は送られましたか?
添付資料は推薦状とアカデミックアワードやスポーツMVPなどの賞状を送りました。あとはバンドのCDやどういった音楽を目指しているだとかというものを。コピーはコンビニのカラーコピーです。
・志望者評価所は誰に書いてもらいましたか?
学校のアドバイザーと英語の先生です。英語の授業でいい成績をとっていたのと、仲が良かったので。
・書類作成にどのくらいの期間をかけましたか?
だいたい一か月前くらいから始めました。まずパソコンで添削してもらい、一週間清書しました。
・一番大変だった部分を教えてください。
全て手書きで書くところが大変でした。一週間徹夜しつつ書いていました。
・もっと知りたかった情報はありますか?
もっと過去のAO合格者の志望理由書があったらなと思いました。過去の書類と今の書類は結構違って、最近の書類をもっとみてみたかったです。
・書類を提出してからの一ヶ月間は何をされていましたか?
出してすぐに運転免許の合宿に行きました。新潟です。そこは一番安かったのと周辺の施設が良かったので。友達と三人で行きました。だんだんとやることがなくなって、すぐに帰りたかったです(笑)あと教官がドSの人が多かったですね。
・1次の合格発表はどこで知りましたか?
郵便を待ちました。正直受かったことが奇跡だと思っていました。受かってからは面接の準備をしましたね。圧迫面接だと聞いていたのでそれに対応した訓練をしました。
・どういったプレゼンをされましたか?
大きなボードを作って、英語でプレゼンしました。一人は理解しているようですが、あとの教授は分かったふりをしていた感じでした。
・面接当日の様子を教えてください。
会場までは車で送ってもらって、α館の雰囲気はピリピリしてました。みんな無口で。自分もちゃんとプレゼン用のものをもってきてたんですけど、周りはもっとでかいものを持ってきてて。
・面接前小論はどういったテーマでどういったことを書かれましたか?
まずそれがあると知らずに驚きました。テーマはコンピューターは好きか嫌いかを60字で答えろというものでした。自分は「好き」で書いて、これからITはもっと大きくなるといったことをつらつらと。緊張しててあまり覚えてないんですけど。
・面接の様子を教えてください。
わりと優しい方だったと思います。でも「このプロジェクトは本当に実現可能だと思いますか?」と単刀直入に聞かれたり、「社会に出て慈善活動している人たくさんいるじゃん」と探られたり、「社会に批判的な評価をされたらどうするか」と言われたりもしました。とにかく必死でしたね。プロジェクトは本当に実現可能ですかという問いに対しては、もちろんです、と答えて、理由を述べて、でそのあと必ず「SFCでは・・・可能だから・・・・入りたいんです。」とつけました。批判的な評価を、という問いに対しては、自分の信念があってやっていることなのでやるまでですと答えました。面接官には役割分担があって、一人は優しく、一人は厳しく、一人は興味をもって接している感じでした。全体的な雰囲気は言葉ではあらわせられないような・・・・空気が止まっている感じでした。緊張していましたね。
・面接が終わってから2次の合格発表までは何をされていましたか?
友達と遊びにいっていました。わりと手ごたえもったので緊張せずに合格発表まではすごせました。2次の合格発表も郵便です。ドキドキしました。
・合格されてから入学までの間何されていましたか?
プロフィールや学習計画書、自主課題レポートが出されていたので、それをこなしていました。自主課題レポートは世界平和や地球環境に貢献している音楽や著名人の事例を調べて書きました。
・入学までの間にSFCライフに関して困ったことや悩んだことはありましたか?
初めて日本の学校というものに通うので、不安でした。先輩に、駅からはバスでなく自転車でキャンパスに通った方がいいと聞いていたので今そうしています。バスよりも結構早い時もあるんですよね。
・初学期どんな授業をとられましたか?
認知科学やデザイン言語ワークショップ、海外が長かったので日本語スキル、データ分析、安全保障政策、都市空間設計などです。後は必修系を。高校でもテロ関係の作文をわりと書いていたので安全保障政策はとりました。
・研究会は考えていますか?
まだ何も考えてません。でも音楽、環境、心理学系に入りたいですね。
・今の日本の受験体制についてどう思われますか?
今の現状は、ほとんどの学生が一年間受験のために勉強して、何かをやりたいからその大学に行きたいんじゃなくて、その大学だからその大学に行くって感じだと思うんですよね。アメリカの場合だと、この学校に入りたいというよりは、この学校だったらこれができるという考えで受けています。そのような方がいろんな面で発展していけると思うので、日本の受験体制に関してはあまり賛成ではないですね。記憶力だけが問われて、人間力は全て無視されている気がしますし。
・お勧めの本を教えてください。
ジョージオーウェルの「1985年」という本で、小説です。
・日吉や三田と違うSFCの魅力を教えてください。
三田ってビルの中にあるので開放感ありませんよね。SFCは緑の中でねっ転がってPCやったり、アメリカの大学に近い感じなので好きです。自由な発想ができそうな環境です。
・最後にこれから受験に向かう受験生へのメッセージをお願いします!
大したことは言えないけど、しっかりと目標をもって大学受験してください。 AOを受ける人は、コネクションを使って情報を集めて下さい。自分の高校からもSFC AOに受験している人が過去にいなくて、情報がなくて大変でした。