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米国産牛肉:狂牛病による女性死亡説は「シロ」

4月初めに死亡した米国人女性の母親がインタビューで、医師が娘の死因をクロイツフェルト・ヤコブ病だと話した部分を『PD手帳』は字幕で変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(ヒトの狂牛病)と翻訳した。
 4月にMBCテレビの報道番組『PD手帳』で牛海綿状脳症(BSE)がヒトに感染したと推測される変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(ヒトの狂牛病)の死亡例として紹介された米バージニア州在住の女性について、米疾病対策センター(CDC)は12日、ホームページ上で「変異型で死亡したものではない」とする死因判断を下した。

 CDCはホームページ上で、問題の女性の死因について、国立プリオン疾病病理学監視センター(NPDPSC)が変異型への感染によるものではないとの結論を下したと説明した。その上で、同センターはこれまでに米国で変異型による死亡例は3例あるが、二人は英国、一人はサウジアラビアに居住中に症状が表れたものだとした。

 CDCのデイグル報道官は16日、「NPDPSCによる調査が完了したため、独自の確認を経てホームページに関連情報を掲載した。問題の女性はヒトの狂牛病で死亡したのではない」と述べた。CDCは単に疾病に関する情報を提供する機関であり、現時点で今回の結果に関する情報を別途メディアに発表する考えはないとしている。

 NPDPSCはCDCが変異型を含むクロイツフェルト・ヤコブ病などヒトが感染するプリオン関連疾病に対する監視体制を強化するため、米神経病理学会と共同で設立した機関だ。米専門医は臨床でクロイツフェルト・ヤコブ病と疑われる患者が見つかった場合、NPDPSCによる診断を利用することが推奨されている。

 MBCテレビは4月29日放送『PD手帳』で「米国産牛肉、狂牛病は安全か」と題する報道を行い、問題の女性が変異型クロイツフェルト・ヤコブ病で死亡した可能性が高いと主張し、韓国で米国産牛肉反対論争に火を付ける結果となった。

ソン・ホチョル記者

チョン・ジンヨン記者

【ニュース特集】米国産牛肉輸入問題

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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