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韓国、来月「事実上の死刑廃止国」に(上)

 韓国でも死刑制度が廃止されるのかは今後40日にかかっている。

 法的に死刑制度が残っていたとしても、過去10年で死刑を執行しなかった国は事実上死刑を廃止した国として、国際アムネスティは分類している。そのような基準からすると、韓国は来月30日には「事実上の死刑廃止国」となる見込みだ。

 「事実上の死刑廃止国」という言葉の意味は大きい。1985年以後に事実上の死刑制度廃止国となった国で、再び死刑を執行した国はないほど、外交的に強い圧力を受けるようになるからだ。

 来週の初めに韓国はニューヨークで開催されている第62回国連総会で、死刑制度についての韓国の立場を明らかにしなければならない。「死刑制度廃止のための国際猶予決議案」が決議に付される予定だからだ。国連総会で死刑制度の廃止についての決議案を取り扱うのは今回が初めてだ。国連総会の決議は国際法上の拘束力を持つわけではないが、世界各国が連名して決議する内容であることから、外交的圧力として作用するのは間違いない。

 韓国の国連代表部は決議案の取り扱いについて、対応に苦慮しているという。法務部人権政策課のホン・グァンピョ書記官は、「最終案がまだ発表されていないので政府の立場を明らかにすることはできないが、修正が必要な部分については欧州連合(EU)側に意見を伝えることになっていると聞いている」と述べた。

 国際アムネスティの関係者は、「韓国の国連代表部が第1項に記載された“廃止”という用語に抵抗感を持っていることは知っている」と述べた。現時点で決議案草案の中で明らかになった内容によると、決議案は人権を守るために各国が死刑制度を廃止するよう促しており、世界的な死刑制度廃止と執行停止の動きを歓迎するという内容が含まれている。

イ・インムク記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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