秋葉原通り魔

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秋葉原通り魔:凶器は武器のダガーナイフ ネット購入可能

秋葉原通り魔事件で凶器になったのと同型のダガーナイフ=東京都中野区の刃物販売店で2008年6月9日午後4時55分、平田明浩撮影
秋葉原通り魔事件で凶器になったのと同型のダガーナイフ=東京都中野区の刃物販売店で2008年6月9日午後4時55分、平田明浩撮影

 東京・秋葉原の通り魔事件で使われた凶器は、野外で日常用具として使われる片刃のサバイバルナイフでなく、武器として設計された両刃のダガーナイフ(短剣、刃渡り13センチ)だった。刃渡り15センチ以上の刃物所持を許可対象とする銃刀法の規制外で、販売店やインターネットで容易に購入が可能だ。日常用具ではない対人武器が若者にも販売されている。

 東京都中野区で刃物販売店を経営する丹羽義典さん(46)によると、ダガーナイフは野外の日常用具としても使う片刃のサバイバルナイフに比べ、刃の切れ味は劣るが、突き刺して相手を殺傷する能力は優れている。2500円程度から、デザインの凝った1本数十万円の物まである。ミリタリーファンを中心に人気があるという。

 銃刀法は刃渡り6センチ以上の刃物を理由なく持ち歩くことを禁じているが、15センチ未満だと所持には規制がない。15センチを超える場合は都道府県公安委員会の許可が必要になる。

 警察庁によると、刃物の不法携帯事件は▽03年3971件▽04年4011件▽05年4248件▽06年4680件--と増加。ナイフなどを持つ若者が検挙されるケースが目立っているという。このため昨年12月に銃刀法を改正し、刃物の不法携帯を「1年以下の懲役または30万円以下の罰金」から「2年以下の懲役または30万円以下の罰金」にした。

 今回の事件で、警察庁は「通り魔事件の容疑者は仮にナイフを規制しても他の凶器を使う可能性が強い。ナイフの用途はさまざまで一律な規制強化は難しい」とダガーナイフ規制には否定的だ。【遠山和彦】

毎日新聞 2008年6月9日 19時56分(最終更新 6月9日 23時47分)

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