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倒産情報(速報)

公開日:2008.10.30
情報部
負債総額が原則30億円以上の倒産企業および信用変動企業を掲載。

九十九電機(株)

民事再生開始申立
[東京]  パソコン小売
負債総額  約 110億 円
〜秋葉原拠点の有名パソコンショップ〜
TSR企業コード:29−095742−7

 九十九電機(株)(千代田区外神田3−2−14、設立昭和37年2月、資本金15億2150万円、鈴木淳一社長、従業員242名)は10月30日、東京地裁に民事再生手続開始を申し立てた。

 申立代理人は権田修一弁護士(千代田区神田小川町1−3−1、鳥飼総合法律事務所、電話03−3293−8817)ほか。

 監督委員には北秀昭弁護士(港区虎ノ門2−9−9、北・望月法律事務所、電話03−3509−1616)が選任された。

 負債総額は債権者約950名に対して約110億円。

 債権者向けの説明会を11月5日、午前10時よりベルサール九段(千代田区九段北1−8−10)で開催予定。

 同社は昭和22年3月に通信機材の販売を目的に設立。同26年に秋葉原ラジオセンター内に無線機部品の販売を開設したのを皮切りに東京・秋葉原を拠点として通信機器販売を行い営業基盤を確立した。その後、パソコン関係の取り扱いを増やし、ブームに乗って業績を拡大。秋葉原「ツクモパソコン本店」での小売販売を行うほか、大阪、札幌、名古屋にも店舗を出店していた。国内メーカーに比べて格安のオリジナルパソコンの先駆けとして知名度を有していたほか、海外メーカーの廉価パソコンの販売や自作用パーツの専門店を開設するなどでマニア層の支持を集め、ピークの平成12年8月期には年商374億円をあげていた。

 以降はパソコンの価格破壊や海外の格安メーカーの参入などから業績が伸び悩み、14年8月期には年商282億6000万円まで減少。こうした中、平成14年に家電販売大手の石丸電気と業務提携を行い、一時は石丸電気が株式の49%を取得(現在は19%に減少)し、石丸電気店舗内での販売なども展開し、平成19年8月期は年商319億9100万円にまで回復していた。

 しかし、平成20年8月期には予想以上に進んだ円高により、為替差損が発生。さらに従来より毎年9、10月にはキャッシュフローが悪化することに加え、9月末にシンジケートローン18億5000万円の償還が来たものの、償還資金の資金手当が困難となり取引先数社に支払遅延が発生していた。このため、新たな資金調達や所有不動産の流動化など資金繰り改善を模索したものの、ここにきて資金調達も困難となり、今回の申立となった。

 

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