僕たちのニセ科学批判ではこうは考えない(たぶん)

「ニセ科学批判」なり「疑似科学批判」なり「似非科学批判」なりというのは、もちろん万人に許されている行為ですし、人それぞれ考え方も違いますし、言論の自由もあるので、好きなことを言えばいいわけです。
だから、さまざまな流儀の「批判」に対するさまざまな「批判批判」はあっていいのですが、誰が誰の何を批判しているのかよくわからなくなると困ります。「批判批判」が批判している「批判」というのが、一体誰の主張なのか、そもそもそんな主張をしている人がいるのか、出典が示されないとわからないことも多いですね。
 
そんなわけで、ここでは、少なくとも僕は(そして、おそらくは仲間の多くは)こうは考えていない、という話を列挙してみようかと思います。
とりあえず、思いつきを書いていきます。このエントリーはいちいち「追記」と明記することなく追記され続ける予定です。いただいたコメントの中で「それだ」と思うものはどんどん追記していきます。常に最新の本文をご参照ください。
些末なことをたくさん書いたほうが面白いかもしれない、とついつい思ってしまいます。当然、ネタ有りですので、よろしく。
あ、「それは違う」というのもありなので、よろしく

 
こうは考えていない(以下、便宜上、単に科学と書いた場合は自然科学、それも現時点での自然科学を指す)
(1)科学は万能である
(2)世の中のことはすべて科学で解明されている
(3)科学で解明できないことはない
(4)科学が解明していないことはすべて科学的に否定される
(5)メカニズムがわかっていないことは科学的に否定される
(6)サンタクロースはニセ科学なので批判すべきである
(7)科学者には芸術がわからない
(8)人文社会科学には価値がない
(9)ニセ科学問題は人文社会科学と関係ない
(10)科学者は「ネタ」を嫌う
(11)科学は完全である
(12)SFはニセ科学である
(13)商売で行われているのではないニセ科学はほっておいてよい
(14)科学とニセ科学のあいだには明確な一線がある
(15)間違いだとわかった科学はニセ科学である

― posted by きくち at 12:10 am commentComment [15] pingTrackBack [0]

この記事に対するコメント[15件]

1. TAKESAN Website — November 23, 2008 @01:09:09

・信じている人は、科学的にどこが誤っているかを説明されれば、簡単に説得される。
 
・ゆえに、ニセ科学については、どこが科学的に誤りかを説くだけで十分である。
 
・疑似科学とニセ科学は同じ概念である。
 
・ニセ科学論は科学哲学上の問題と一致する。
 
・ニセ科学は自然科学に限定される。
 
・自然科学者は社会科学を疑似科学と看做している。
 
・オカルトはことごとくニセ科学である。

・超能力はことごとくニセ科学である。
 
・科学的に間違ったと判ったものがニセ科学である。
 
・科学とニセ科学は二分出来るとニセ科学批判者は主張する。
 
・ニセ科学批判者は宗教を排斥する。
 
こんな感じでしょうか。

2. TAKESAN Website — November 23, 2008 @01:20:20

軽くネタ風味ですが。
 
・ニセ科学批判者は須らく大槻教授と軌を一にすべし。
 
すべし、はともかく、意外と、追随していると思っている人も多いかもです…。

3. 内海 — November 23, 2008 @00:51:25

とりあえず

・科学はごく一握りの天才的な人間が作り出した知識体系である。

・科学者は、あらゆる事象をたった1つの方程式で説明する事を目的としている。

・あらゆるオカルト現象は、既存の科学で反証できるし、またそうすべきである。

・ほとんどの科学者は、自身の研究の為ならば家族や友人、その他の人々の命の危険すら考慮しないし、また考慮しない人物ほど優秀な科学者である。

・科学的な手法はとにかく、手やコンピューターで行う計算であり、どんな事象もこうした計算でシミュレート出来る。

・科学者は犯罪事件のトリックが解ると、場所をかまわず数式を書き散らす。

・すべての数学者は献身的である。

・科学者の研究に対するモチベーションは、すべて発見の喜びから来るものであり、金銭や社会的地位の向上などの俗世間的な欲求をモチベーションにするのは科学者失格である。

・(上に関連して)世間的な時事に無関心で、浮き世離れした性格を持つ者ほど、科学者としての才能がある。

・科学者は学生時代から勉強一筋の優等生がなる職業であり、ユーモアどころか一般的なコミュニケーション能力すら欠如している。

・科学者が聞く音楽はクラシックであり、演奏する楽器はヴァイオリンかピアノである。
間違ってもロックを聞いたり、テルミンなど弾いたりはしない。

といった所でしょうか(^_^;)

4. たかぎF — November 23, 2008 @01:35:48

「ステレオタイプな科学者像を語ろう」(http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1165889583Link ) とネタがかぶりそう…

・科学者はどんなニセ科学も見破れると思っている
・ニセ科学問題以外の社会的問題には関心がない

Up5. ちがやまる — November 23, 2008 @01:38:23

科学者はボタンをかけ違えていて、ヒゲを剃らない。

(楽屋落ちではトンデモブラウ師匠に叱られそうですが)

6. IC — November 23, 2008 @01:50:59

おもしろいですね

・宗教はニセ科学である
・新しい理論が登場すると従来の理論は無価値になる

7. 鮭缶 — November 23, 2008 @02:31:41

科学の力で彼女はできる、

8. TAKESAN Website — November 23, 2008 @03:05:54

鮭缶さんの言われる、彼女は「できる」が、「彼女の製造」を意味するのか、それとも「人間関係のコントロール」を意味するのか、あるいは「媚薬の製造」を意味するのか、と思いを馳せる今日この頃であります。
 
ここからマジメ。
 
・ニセ科学批判者は、強く信じている人間の「説得」を企図している。

9. Jem — November 23, 2008 @07:52:37

・科学は遊びを許さない。

Up10. えっと — November 23, 2008 @09:58:41

当たり前な、コミュニケーションができない人は、
どんな立派なことを考えている科学者であっても、
人間としてお粗末だ。

コミュニケーションができないから、
誰にでもわかるように説明する道筋を見つけることができない。

科学者同士の話ならば、どうぞ、研究所に閉じこもってやってください。
誤解がばらまかれるだけ。
これほど迷惑な話はない。

11. ちがやまる — November 23, 2008 @10:08:30

(あいかわらず「ステレオタイプな科学者像」とかぶってしまいますが、)

・科学者は(他の職業と比べて)コミュニケーション能力を欠く

12. Jem — November 23, 2008 @10:16:05

(ステレオタイプな科学者像)
(「実はこんなこともあろうかと」と、密かに開発していた秘密兵器を出す。)
(ごめんなさいごめんなさいスルーしてください!!)

13. すがぬま — November 23, 2008 @09:55:47

・科学者にはニセ科学を排除する義務と金と暇がある。
・だから排除されていないのはニセ科学ではない。

14. niki — November 23, 2008 @11:58:23

科学は体験談を否定する

事例証拠は証拠じゃないとか、因果関係を証明しないとかいうのと、体験自体を「嘘だ」と言うのとは別のことだし。

Up15. 巣マップ Website — November 23, 2008 @12:19:07

水伝をネタにした道徳授業をニセ科学だなどと呼ぶ人は、何もわかっていないのです。
疑似科学ではありますけど。

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