模擬審判：少年審判を知って　中学生向けに家裁が出張−−金沢・兼六中　／石川

　非公開で少年の非行の処分を決める少年審判について知り、考えてもらう中学生向けの模擬審判を、金沢家裁が進めている。１３日には３回目で初めて、中学校での出張審判があった。金沢市田井町の市立兼六中学校（６５７人、普照豊校長）で、３年生約２２０人がグループで評議した。
　１７歳の無職少年が、悪口を言われた同級生に暴力をふるい、傷害容疑で逮捕された――。こんな想定で、実際の裁判官と調査官が少年や父母、付添人（弁護士）の役で審理を進めた。
　この後、生徒たちが評議。「反省してるので高校に通って社会復帰してもらいたい」と保護観察処分が相当と考えるグループに対し、「１回反省したからといって繰り返さないとは限らない」と、少年院送致を求める厳しい意見も。
　安江桃子さん（１４）は迷った結果、保護観察処分を選んだ。「殴ったのは悪い。でも、事実を正直に話し、反省していたので、立ち直れると思った」と話した。【澤本麻里子】

１１月１５日朝刊