県教委汚職、郷司別府市教育長が衝撃証言
大分県教委汚職事件の教員不正採用を巡り、元県教育次長の郷司義明別府市教育長(66)の証言が、ここ数日来、日本テレビ系列(大分県下はTOSテレビ大分)のニュース番組で全国に大きく報道された。氏名や別府市教育長の肩書は伏せられたが、「10年前の県教委幹部」として、モザイク(ぼかし)なしの映像で放送された。
郷司氏の証言は①当時、県教委の判定会議で、採用試験の成績上位30人までは、そのまま合格としたが、あとの20人は男女の比率、臨時講師歴、口利きなどを加味して合格、不合格を決めた②最終の決裁は教育長が行った③私は現金をもらっていないが、仕立券付シャツや酒をもらったことがある―という内容。こうした“判定方式”は、それ以前からあったとの認識も示した。
郷司氏の同様の証言は、TBSテレビ(大分県下はOBS大分放送)のニュースでも報道された。
郷司教育長は14日朝、今日新聞記者の取材に応じた。今回の証言については「マスコミ等で盛んに“口利き”と言われ、すべてが不正であったかのように報道されているので、そうではないことを知ってもらおうと取材に応じた。私は口利きではなく、推薦と思っている。推薦があった人すべてを不正に採用したわけではない。いい人も沢山いた。私が意図したことと違う形で報道がされたという思いはある。テレビは話したことすべてを報道しない」とコメント。
さらに、自身が県教委の幹部ポストに就いていた頃、口利きをしたことがあるのか?という質問には、「私にも推薦の依頼があった。だから、皆さんと同じように推薦した。しかし、推薦したお礼に(物品を)もらったわけではない。お中元とか、お歳暮の範囲だった」と答えた。
郷司氏は平成6年4月から14年3月まで県教委(本庁)に在籍し、学校教育課参事、職員第1課参事、同課長、教育次長(11年4月~14年3月)の要職を歴任。平成17年11月から別府市教育長を務めている。
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