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「明成皇后の揮ごう」、初めてオークションに登場

 明成皇后(1851-1895)の揮ごうが初めてオークションに出品される。「素朴な書体、王室でのみ使用された紙と落款から見て、間違いなく明成皇后の書だ」というのが鑑定家らの評価だ。

 Kオークションが14日にオークションに出品するこの書は、縦25センチ横188センチの大きさの紙に書かれた「一片氷心在玉壷(写真)」。唐の詩人・王昌齢(698~756)の詩から取ったもので、「友がわたしの便りを尋ねたら、一片の固い心は玉壷の中に入っていると伝えておくれ」という一節の後ろの部分だ。これは列強の脅威の中で堂々たる国母の心情を表したものと見られる。なお、明成皇后が殺害された場所でもある明成皇后の寝殿の名前も玉壷楼だ。

 書芸鑑定家のキム・ヨンボク氏(文友書林代表)は「明成皇后の最も有名な書である“一片丹忠”(梨花女子大博物館所蔵)と書体が同一であり、整ってはいないが力を込めておおらかに書かれた筆致から見て、明成皇后の揮ごうであることは疑う余地がない。おそらく1890年代に書かれたものだろう」と語った。

 明成皇后の書は時折展示には出品されるが、作品数が多くはないため珍しく、オークションには一度も出品されたことがなかった。Kオークション側は「明成皇后の実家の子孫らがある画廊に売ったものが、他の画廊を経て出品された」と明らかにした。落札価格は2500万ウォン(約307万円)から3500万ウォン(約430万円)程度になるものと見られている。

李圭鉉(イ・ギュヒョン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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