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空自学校長が部下にセクハラの疑い 更迭、報道発表せず

2008年11月14日11時34分

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 航空自衛隊第1術科学校(浜松市)の校長だった宮下今朝芳(けさよし)空将補(55)が今年9月、部下の女性への性的嫌がらせ(セクシュアル・ハラスメント)の疑いで更迭されていたことが14日、わかった。当時の林防衛相には報告されたが、報道機関には「不定期の異動」として公表していなかった。空将補は調査にセクハラを認めており、懲戒処分する方針。

 浜田防衛相は13日夕まで知らず、14日の閣議後の記者会見で「なぜ(報道機関に)公表しなかったのか私も疑問だ」と不信感を示した。空将補は最高位の空将につぐ階級で、航空幕僚監部(空幕)では部長職級にあたる。

 防衛省によると、宮下前校長の部下の女性から「セクハラを受けた」という相談があり、同省側は「規律違反の疑いのある行為が認められる」として、9月から懲戒処分のための調査を始めた。同省は同時に「校長職のまま調査をするのは不適切」として9月18日付で更迭。10月17日付の官報でこの異動を公表したが、空幕付に異動したことを示しただけだった。

 セクハラの具体的内容について、同省は「プライバシーの問題がある」などとして明かしていない。

 同学校長の人事異動は通常、官報への掲載とともに報道機関へも公表されているが、今回は明らかにされなかった。各自衛隊の1佐以上の人事を担当する同省内局は「通常の定期異動は人数が大量のため、便宜的に広報している。今回のような不定期の異動は報道機関には公表しておらず、ある程度まとまった段階で官報に掲載している」と説明している。

 空自第1術科学校は、主に航空機の機体整備を自衛官に教える専門教育機関。宮下前校長は航空支援集団装備部長、北部航空方面隊幕僚長を経て07年9月、学校長に就任していた。同校は現在も校長不在で、副校長が職務代理を務めている。

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