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【社説】人権委は暴力集会で鎌の恐怖を味わうべき

 今年6月30日付の本紙1面。そこにはキャンドル集会を鎮圧する機動隊員100人以上が集会参加者たちに取り囲まれ、鉄パイプや角材でメッタ打ちにされ激しく踏みつけられる場面を撮影した写真が掲載された。6月28日夜から29日早朝にかけて、ソウル市中心部の光化門周辺で起きた出来事だった。暴行を受けて警察病院に入院したある機動隊員は、「どうすれば生き延びられるか。それしか考えられなかった」と、当時の模様を振り返っている。また別の機動隊員は、機動隊バスのすぐ後ろで弁当を食べていたとき、集会参加者がバスの下で突然振り回し始めた鎌付きの角材で足首に重傷を負った。結果的に、その騒ぎで警察病院に送られた警官や機動隊員の数は97人に上った。

 ところが人権委員会は、27日に集会の鎮圧を指揮した警察幹部を懲戒処分するよう警察庁長に勧告した。「警察による行き過ぎた強制鎮圧により、キャンドル集会参加者の人権が侵害された」というのがその理由らしい。大韓民国の法を基に組織され、国の予算で運営されている委員会の決定とは到底信じられないことだ。

 機動隊が放水や消化器による鎮圧を行った行為に対しても、人権委は「人体に危害を加える可能性がある」という理由で問題視した。どちらも集会参加者たちが切断機で機動隊バスを分解し、石投げで鉄の破片を機動隊員に発射した際、隊員たちが自らの生命を守るためにやむを得ず最低限の対応を行ったものだ。人権委の委員たちが当時の集会現場に身を置いていたとしたら、このような決定を下すことは到底あり得なかっただろう。

 それだけではない。人権委は警察官や機動隊員の制服に、名札など本人を特定できるものをつけることも要求している。人権委はそのような勧告を下す前に、集会参加者たちに対して覆面を脱ぐよう要求すべきだろう。今回の決定を下した委員たちは、今度暴力的な集会が起こった際には、必ず隊員たちのすぐ横に待機せよ。そして集会参加者たちが振り回す鎌のすぐ下に身をさらす恐怖をその身をもって味わうべきだ。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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