女性は年を取るほど、他の女性に対して温かく接するようになることが、新たな調査研究で明らかになった。
これは、科学学会「Royal Society」の学術誌「Biology Letters」に発表されたもので、40代後半から50代の女性100人に、女性数人の写真を見せ、その反応を調べたという。
それによると、更年期を過ぎた50歳以上の女性は、容姿の美しい女性を『魅力的』であると認める傾向が強くなることが判明。他の女性をライバルと見なす必要がなくなるため、年下の女性に対しても、親しくしようとしたり、母親的存在になろうとしたりすると説明されている。
対照的に、更年期を迎えていない女性は、写真に写っている容姿の美しい女性について、好きではないと答える傾向にあったことも報告された。
スコットランドにあるアバディーン大学心理学部のベネディクト・ジョーンズ博士は、中年期の女性の心理に影響を与えるホルモンの変化が、社会における女性の役割の変化に関係しているという事実を、この研究が明らかにしていると話す。
「更年期を迎えた女性は、魅力的な女性を敵視する傾向が低いことがわかった。また、年配の女性は、相手に親切に接することが多い」とコメント。また、調査を行ったリサ・ドゥブルインさんは「更年期後の女性は、社会のなかでまったく異なった役割を果たすようになる。ホルモンバランスの変化によって、ライフスタイルも変わる。結婚相手を見つけるために他の女性と競った時代は過ぎ去り、やがてコミュニティの長になりたいと思うようになる。かつてライバルと見なした女性をも友人として見ることができるようになるのは、このため」と分析している。
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