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【社説】ハンバーガー店もウソをつくしかない韓国社会(下)

 そもそも狂牛病問題そのものが虚偽の事実の上に積み上げられたものだ。肉骨粉入り飼料の使用が禁止された1997年以降、米国で生まれた数億頭の牛の中で狂牛病が確認された事例はない。また人口3億人の米国で、米国産牛肉を口にしてヒトの狂牛病の発病が確認された事例もない。だとすれば米国産牛肉は狂牛病の危険がないか、あるいは非常に可能性が低いと考えるのがごく普通だろう。しかし今の大韓民国ではこのような普通の話が通用せず、「米国産牛肉=狂牛病」という異常な認識が完全に根付いている。児童生徒たちも「まだ15年しか生きていないのに、米国産牛肉を食べて死ぬ以外になくなった」と叫ぶ様子を、テレビ局は喜んであおり立てている。このようにウソが事実を打ち負かしているのだから、たとえ優良企業でもウソをつくしかないということになる。

 今現在この瞬間にも、狂牛病に関して虚偽の内容を語らざるを得ない企業や個人が数多く存在しているはずだ。彼らがウソではなく真実を語れるようになった時、今の狂牛病問題も新しい局面を迎えるだろう。

 狂牛病に関して扇動を行う活動家は、今も何の呵責もなく虚偽の事実を語り続けている。大学で哲学を教える講師だというある人物は自らを機動隊員だと偽り、「上からは市民を犬とでも考えて殴り続けよと命令された。自分の部隊はこの命令を拒否することにした」というウソをネット上に広めた。ウソが悪質なほどネット上では目立つという。このウソも「米国産牛肉=狂牛病」という虚偽の構図と同様、あたかも事実であるかのように広まっていくのだろうか。

 ウソはいつの日か暴かれる。しかしそれまでに長い時間がかかれば、社会はそれだけ多くの痛みを抱えることになる。

【ニュース特集】米国産牛肉輸入問題

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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