県立高非常勤職員に無罪判決/暴行はあったが「指導」

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県立高非常勤職員に無罪判決/暴行はあったが「指導」

 県立湘南高校定時制で昨年六月、当時同校の非常勤職員だった男性(38)=茅ケ崎市=が、使った食器を片付けさせようとして一年の男子生徒に約一週間のけがを負わせたとして傷害罪に問われた事件の判決公判が十二日、横浜地裁であり、大島隆明裁判官は無罪(求刑・罰金十五万円)を言い渡した。同裁判官は、生徒にけがをさせた事実を認めた上で、「生活指導上の行為で、正当な範囲を逸脱したものとは認められない」とした。

 判決は、生徒のけがを「軽度のものとはいえ、頸部(けいぶ)挫傷の傷害を負わせている」と認定。その上で男性の行為について「食器を片付けない生徒をテーブルに引き戻すためのもので、暴力をふるって自己の怒りの感情を満足させようとしたわけではない」と指摘した。

 また、生徒のけがが軽いことや、当時の状況などから「激しい力を加えたとは認められず、学校教育法に定める体罰にも該当しない」とし、「形式的には暴行に該当するが、学校のルールを守らず自分勝手な行動をする生徒への生活指導の一環としての行為。正当な業務行為の範囲を逸脱したものとはいえない」と述べ、無罪とした。

 判決を受け、男性は「事件後、一時は指導に慎重になったが、大勢の同僚に支えられ、ここまでこられた」と、ほっとした様子。岡田尚弁護士は「教育現場をよくみた判決だ」と評価した。

 横浜地検の中井国緒次席検事は「検察官の主張が認められず残念。判決文をよく精査し適切に対応したい」とコメント。当初の捜査に当たった藤沢署の神野富雄副署長は「コメントできる立場にない」とした。

 判決などによると、男性は、男子生徒が食堂を利用した際に食器を片付けなかったことを注意。出ていこうとする生徒を食堂内に押し戻すなどした際に約一週間のけがを負わせたとして略式起訴され、その後、正式裁判を請求した。

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