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朴正熙大統領時代の植林、「親日」批判受け伐採

全北大学にあったのヒマラヤシダ(左:全北日報提供)と現在の様子

全北(チョンブク)大学博物館の庭園にあった樹齢30年余の“ヒマラヤシダ”が兪弘濬(ユ・ホンジュン)文化財庁長の一言で処分されてしまった。

 27日、全羅(チョンラ)北道によると、兪庁長は3月31日午前、杜在均(トゥ・ジェギュン)全北大学総長と博物館を訪問、この木が奇異に枝打ちされた訳を聞いた。

 博物館の職員らが「木が博物館の遺物と景観を隠しており、周辺の石物にも影響を与えている」と話すと、杜総長は「それならば他の場所に植えかえるように」と指示した。

 これに対し博物館の職員が「根が深いので、引き抜くためには石物までほかの場所に移さなければならない」と答えると、兪庁長は「朴正熙(パク・ジョンヒ)政権時代、大規模に植えられた木であり、博物館には似合わない」とし、抜くことを指示したという。

 全北大学博物館は4月12日、この木を抜いた後、その場所にカラムラサキツツジを植えた。兪庁長の発言は全北地域の日刊紙に報道され、世間に知れ渡った。

 当時、現場にいた全北日報の記者は「兪庁長はこの木を『朴政権時代の親日の残骸』とまで言った」と報道したが、一緒にいた博物館の職員らは「『朴政権の時にたくさん植えられた木で、博物館にはふさわしくない』という表現は確かに聞いた」と話した。

 兪庁長はこれに対し、「ヒマラヤシダが博物館と全く似合わず、抜くようにと指示したのは事実だが、朴政権や親日の残骸といった言葉は口にした覚えがない」と話した。兪庁長は最初は「全く言及したことがない」としていたが、後に「記憶にない」に訂正した。

 また、「ヒマラヤシダが価値のない木だと言おうとしただけで、朴政権と関連付けようとした訳ではない」と話した。

 河宇鳳(ハ・ウボン)全北(チョンブク)大学博物館長は「爆風が迫った時、7回の石塔を破壊する寸前だった博物館後方の広葉樹は3月初めに切り取った」とし、「ヒマラヤシダ除去は兪庁長の発言とは無関係」としている。

 ヒマラヤシダはマツ科に属す常緑針葉樹で、70年代に朴正熙大統領時代の常緑樹が不足していた冬季の都心の景観のため街路樹として多く植えられた。

全州(チョンジュ)=キム・チャンゴン記者 cgkim@chosun.com

シン・ヒョンジュン記者 hjshin@chosun.com

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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