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文化財庁大失態 朝鮮王朝の印章30点を紛失

 朝鮮王朝(1392~1910年)の最も古い国璽など、国宝級の宮中印章30点が国家機関で保管している最中に紛失したことが明らかになった。

 監査院は24日、「文化財庁を監査した結果、1401年に太宗(2代王/在位1400~1418年)が明から授かった「朝鮮国王之印」など3点の国璽や、一般行政用に使用された玉璽2点、「英祖金宝」など王の御宝5点など、計30点を1971年から85年の間に紛失したことが明らかになった」と発表した。

 監査院社会福祉監査局のキム・ドンヒョン監査官は「文化財庁の前身である文化財管理局が1971年に刊行した『古宮印存』には「朝鮮国王之印」などがすべて存在するものとして記録されていた。しかし、1985年に発行された文化財管理局遺物目録には国璽など30点の宮中印章が記録されておらず、この間に紛失されたものとみられる」と語った。

 監査院は「遺物を紛失しただけではなく、現在国立古宮博物館が保管している316点の宮中印章も大部分さび付いたり、破損したりするなど、保存状態がよくないにもかかわらず、保存措置がしっかりととられていない。今からでも宮中印章を国宝や宝物(日本の重要文化財に相当)に指定し、しっかりと保存すべきだ」と指摘した。

 監査院は朝鮮時代に造られた国璽は計13点であり、現存しているものは一つもないと付け加えた。国璽は王権承継や外交文書などに使用された印章を指しており、国璽以外の朝鮮王朝の宮中印章は計816点が現存している。

シン・ヒョンジュン記者

鄭始幸(チョン・シヘン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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