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犯罪は発明の母? 日本の奇抜な防犯グッズとは

 東京に住む若い女性の深夜の帰宅道。背後から近付いてくる見知らぬ男の靴音に緊張が走る。女性は突然走り出し、角を曲がったところで、着用していた赤いスカートを広げて身を隠す。息を切らせながら追い掛けてきた男は、一瞬にして消えてしまった女性に首をかしげながら引き返す。

 日本のデザイナー、月岡彩さん(29)=女性=が作った「自動販売機の偽装用スカート」が力を発揮する瞬間だ。単なる「ごまかし」にすぎないと思われるかもしれないが、通りに自動販売機の多い日本では「十分に考えられるシナリオだ」というのが、月岡さんの説明だ。800ドル(約73万2600ウォン=約9万803円)に上るこの商品は、すでに20着も売れているという。

 このように、日本では犯罪を避けるための奇想天外な発明が増えている、と米紙ニューヨーク・タイムズが20日紹介した。このほか、月岡さんは「マンホール・バッグ」なども発明している。危険を感じた瞬間に、このかばんに貴重品を入れて道路の真ん中に広げれば、マンホールのふただと思って通り過ぎるというのだ。また、子どもたちを危険から守るため、一瞬にして消火器に変装できるランドセルも作った。

 日本での犯罪率は米国の7分の1水準とかなり低いものの、一部では凶悪犯罪が発生し、国民は恐怖におびえている。そこで登場したのが奇抜な発明品だ。中には実用性に欠ける発明品も多いという。しかし、日本発明学会の平井工会長は「日本では(変な発明品も)笑われないため、発明家たちが挑戦することを恐れない」と話している。

キム・ソンイル記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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