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北京五輪野球:韓国が得たものと失ったもの

【台中=キム・ヨンジュン記者(OSEN)】得たのは自信、失ったのはマナー。

 日本に敗れ、今大会での北京行き切符を逃したが、台湾戦勝利で面目を保ち、日本戦で接戦を演じたことで、日本にいつ勝ってもおかしくはないことを韓国野球は証明した。

 台湾入り後の激しい練習とKBO(韓国野球委員会)の献身的な支援は、対戦相手や慣れない環境、敵地での対戦など最悪の条件で、実力を出し切るための原動力となった。

 しかし目標だった五輪行きの切符を手にすることはできず、来年3月に台湾で行われる世界予選へと持ち越しになった。その前哨戦的大会のアジア予選を通じ、韓国が発見した可能性と不安要素はないか。

◆得たもの

 最大の収穫は、来年の世界予選で8カ国中3位以上のチームに与えられる北京行きの切符を手にすることができる自信を得たということだ。ライバルとなるのは台湾、メキシコ、カナダ、オーストラリアだが、大会の時期の関係から、いずれの国もメジャーリーガーなど海外組の招集が難しい。よって、今大会で国内組での可能性を確認したのは極めて大きな収穫といえる。

 加えて今大会を通じて、高永民(コ・ヨンミン)、李鍾旭(イ・ジョンウク)、ミン・ビョンホン、李宅根(イ・テクグン)、柳賢振(リュ・ヒョンジン)、ハン・ギジュ、チャン ウォンサムなどが代表チームの新たな戦力として浮上したということ。また 金卿文(キム・ギョンムン)監督の「まだ発掘していない選手を見つけたい」という発言から、SKの左腕・金広鉉(キム・グァンヒョン)の選出が予想される。

 その他、台湾、日本戦で見せた宣銅烈(ソン・ドンヨル)監督の見事な投手采配は、3月の大会における代表チームの最強の武器であることを示した。また、チャンスでいかなる打撃を心掛けるべきかということも示された。

◆失ったもの

 まずは何よりも日本戦での偽装オーダー問題。日本が勝ったため単なるハプニングとして片付けることができたが、もし日本が負けていたら、韓日野球の友好関係を破壊する大問題に発展していた。韓国側は「ルール上の行為」と主張するが、「アマチュア野球の慣例を無視した非紳士行為」との日本側の批判に、これといって反論が見つからない。「マナーのないチーム」というレッテルを貼られてもおかしくない行為だった。良い試合をしたにもかかわらず、後味の悪さを残した。

 また中日・李炳圭(イ・ビョンギュ)の緩慢プレーは、海外組というネームバリューよりも、意欲と誠意を持った選手を代表に選ばなければならないことを示した。少なくとも、兵役免除の対象となる意欲のある選手でメンバー構成されなければならない必要性が明らかとなった。

OSEN/朝鮮日報日本語版

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