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田母神前航空幕僚長は「わたしのどこが悪かったのかを審理するほうが、問題の所在がはっきりすると伝えた」と述べ、懲戒処分の手続きに入るべきだったという認識を示したのに対し、浜田防衛大臣は、迅速に対応するため、懲戒手続きに入らず定年退職させたと強調しました。 この中で田母神氏は、企業グループが主催する「懸賞論文」に応募したのは防衛省内の規則などに違反しているのではないかと指摘されたのに対し、「ルール違反とは認識していない。職務に関し部外に論文を発表する場合、部内で通知することになっているが、今回の論文は職務で得た知識で書いたものではなく、わたしの歴史研究の成果だ」と述べました。 また、田母神氏は、企業グループの代表を去年8月、石川県にある小松基地のF15戦闘機に搭乗させたことについて、「代表は平成10年から小松基地金沢友の会の会長を務め、基地の支援を続けてきた。代表の搭乗を認めたのは、10年の功績に対するものだ」と説明しました。 さらに、平成14年から16年にかけて自衛隊の高級幹部を育成する「統合幕僚学校」で学校長を務めていた際、歴史観や国家観をテーマにしたカリキュラムを設けたことについて、「日本の国をよい国だと思わなければ頑張る気にはなれず、悪い国といったのでは自衛隊の士気はどんどん崩れる。その意味できちっとした国家観・歴史観を持たせなければ国は守れないと思い、講座を設けた」と述べました。 また、田母神氏は、自衛隊のシビリアンコントロール・文民統制について、「諸外国では一般的に問題解決に軍を使うかどうかを政治が決めるのが普通の形で、自衛官の一挙手一投足まで統制し論文を出すのに大臣の許可を得ている先進国はない」と述べました。 一方、田母神氏は、防衛省が懲戒処分の手続きをとらなかったことについて、「わたしのどこが悪かったのかを審理するほうが、問題の所在がはっきりすると航空幕僚監部には伝えた」と述べました。 そして、およそ6000万円とみられる退職金を返納する意思があるかという質問に対し、田母神氏は「その意思はありません」と述べました。 一方、浜田防衛大臣は、田母神氏を定年退職としたことについて、「来年1月の終わりに定年が来るので、その中でいちばん厳しい措置をするべきだと考えて、懲戒手続きに入らずに早期退職を求めた。迅速な対応が必要だと思ったので、その方法を選んだ」と述べました。 さらに、浜田大臣は「田母神氏が空将という航空自衛官の身分を保有したままで政府見解と異なる意見をさらに主張するようなことがあれば、自衛隊の内外に与える影響が大きいと思った。今回の措置は適切だった」と述べました。 |
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※このニュースは11月11日20時00分時点でのものです。 |
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