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コレラ流行・親とはぐれ子多数…コンゴ東部戦闘激化(1/2ページ)

2008年11月11日2時4分

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写真避難民キャンプでは、戦闘から逃れる時に親とはぐれた子らが大勢暮らしていた=コンゴ東部キバティ、古谷写す

写真銃の発砲に驚き、荷物を抱えて逃げる少女=コンゴ東部キバティ、古谷写す

写真避難民キャンプで、親とはぐれた少女が、まだ赤ん坊の弟の世話をしていた=コンゴ東部キバティ、古谷写す

写真避難民キャンプで9日、十日に一度の食糧配給があり、女性たちが列をつくった=コンゴ東部キバティ、古谷写す

写真ゴマ北方に設けられた検問所には、避難民を乗せたトラックが次々到着した=コンゴ東部キバティ近郊、古谷写す

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 【キバティ(コンゴ〈旧ザイール〉東部)=古谷祐伸】反政府組織と政府軍の戦闘が激化するコンゴ東部の避難民キャンプは、人々であふれかえっていた。一度止まっていた戦闘も9日になって再開。逃げまどう人を乗せたトラックが、キャンプに向かう道で列をなす。雨期で衛生状態が悪く、キャンプではコレラの流行が始まっていた。

 9日午後4時ごろ、東部の中心都市ゴマの北約5キロにある検問所に人と荷物を満載した大型トラックが4台到着した。ゴマの北80キロの村キワンジャから集団で避難してきた約100人の住民だった。

 キワンジャでは5日から6日にかけて、コンゴ政府軍の元将軍ヌクンダ氏が率いる反政府組織「人民防衛国民会議(CNDP)」と、政府軍の支援を受けているとされる民兵組織「マイマイ」の激しい戦闘があり、少なくとも20人が死亡したという。

 家族10人でやってきたジョスリンさん(19)は「戦闘は自宅の周りで起きた。CNDP兵に銃を突きつけられ、殺されると思った。20人どころか、200人は死んだと思う。近所の住民と一緒にトラックを借りた。どこに行ったらいいのか」と語った。

 ゴマ周辺に1万7千人が駐留する国連平和維持部隊(MONUC)によると、キワンジャ近郊の町ルチュルなどでは9日にも、政府軍とCNDPの戦闘が起きた。

 ゴマの北約10キロには、国連が設置したキバティ避難民キャンプがあり、約6万5千人が暮らす。近くの火山ニイラゴンゴの溶岩が転がる上に広がり、数キロ先には政府軍とCNDPが数百メートルを挟んで向き合う前線がある。

 ゴマの北30キロの村ルガリから10月中旬、2日かけて逃げてきたマテソ君(9)は「朝早く、家の周りで銃声が聞こえた。母が『すぐ逃げて』と言うので、何も持たず6歳の弟と走った。途中で母を見失い、弟と2人で歩いてキャンプについた」と話した。

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