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久米宏氏「後ろに筑紫さんがいたから安心」

 7日に肺がんのため73歳で亡くなったキャスター筑紫哲也さんの通夜が8日、都内で営まれた。悲報から一夜明けたこの日も、キャスター仲間らが番組内などで追悼。筑紫さんが出演したTBS「NEWS23」とはライバルのテレビ朝日「ニュースステーション」でキャスターだった久米宏氏(64)は「僕が乱暴なことを言っても、後ろに筑紫さんがいたから安心できた」と振り返った。

 久米氏はこの日、TBSラジオのレギュラー番組「久米宏ラジオなんですけど」(土曜後1・00)に生出演。15年にわたり、同時期に夜の報道番組でキャスターを務めたライバルへの思いを冒頭、約11分間語った。

 悲報に接したのは7日夕。各媒体からコメントを求められたが、一切応じなかった。理由は「言うべき言葉がないというか、何を言っていいのか分からなかった」ため。「思い出すことが多すぎた…」と言葉を詰まらせた。

 筑紫さんとの最後の共演は、05年9月11日に生放送されたTBSの衆院選開票特番。番組終了後に「また一緒にやろう」と約束していたといい、「もうできなくなった」と無念さをにじませた。

 ライバル関係になる以前の縁も明かした。筑紫さんがテレビ朝日で報道番組「こちらデスク」を、久米氏がTBSで歌番組「ザ・ベストテン」を始めたのが同じ78年。「こちらデスクは1回も見逃さなかった。こういう見方もあるのかと勉強になった」と振り返った。

 85年10月から午後10時枠で「ニュースステーション」がスタート。その4年後の89年10月に「NEWS23」が午後11時台の番組として始まった。「ニュース戦争」とも言われるほど激しくしのぎを削り、軽妙ながら問題発言も多かった久米氏は、記者出身で経験豊富なジャーナリストの強みを見せつけられた。「サッカーに例えると、後ろで守ってる筑紫さんがたまにオーバーラップしてゴールしてくれる感じ。僕が乱暴なことを言っても、後ろの時間で筑紫さんがフォローしてくれるので、安心して前でサッカーができた」と久米氏らしい表現で関係を解説した。

 キャスターを務めた期間も同じ18年半。「随分長くやったな〜」。感慨深げに語って追悼の言葉で締めた。

[ 2008年11月09日 ]

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