社会
ES細胞で大脳皮質生成 理研神戸が世界初
ヒトやマウスのES細胞から培養した大脳皮質の層状神経組織の蛍光顕微鏡写真(理化学研究所提供) |
理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(神戸市)の細胞分化・器官発生研究グループが、あらゆる細胞に分化できるヒトの胚(はい)性幹細胞(ES細胞)から、脳の高次機能をつかさどる大脳皮質の「組織」を作り出すことに世界で初めて成功した。層構造を持つ生体に近いかたちで、再生医療や創薬への応用が期待される。六日付の米科学誌「セル・ステム・セル」で発表した。
大脳皮質は大脳の表面に広がる神経細胞の層。知覚や思考、感情などをつかさどる高次の脳機能の最高中枢で、成人は複雑な六層構造となっている。
同グループの永楽元次研究員(33)らは、マウスとヒトのES細胞を浮遊培養。従来の二倍以上となる七割の効率で、大脳皮質の細胞の前段階となる「大脳皮質前駆細胞」への分化誘導に成功した。
大脳皮質前駆細胞をさらに培養させると、マウスは球状、ヒトはマッシュルーム状の四層から成る細胞組織を形成。それぞれ胎児の大脳によく似た構造という。
笹井芳樹グループディレクターは「脳梗塞(こうそく)の補助的治療や、全身の筋肉が動かなくなる難病『筋萎縮(いしゅく)性側索硬化症(ALS)』に対する移植医療の研究にも貢献できる」と話している。(今泉欣也)
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