2008-11-04 22:34:32

小室哲哉 詐欺事件の背景

Theme: 社会

まあ、なんだか便乗商法的な感じで気が進まないけれども

私にも関係がなくもない話なので、今回の小室哲哉ネタに触れておく。


申し訳ないけれども、このブログは

あくまでも12月公開の「GOTH」、来年1月の「ポチの告白」公開に向けての

宣伝目的が主旨なので、

ネット・ユーザーが「小室哲哉」とか「詐欺事件の背景」などのキーワードで検索して、

ここを見てくれたら潜在客層の拡大につながるかも・・・だからである。


小室哲哉に騙されて5億円を支払っていた「投資家」というのは、

私にとっては、関係があるどころか、私の映画の出演者である。


匿名にしてもイニシャルで個人特定されてしまうからここでは伏せるが、

彼は、私の代表作のひとつに、ほぼ全編に渡ってちゃんと台詞がある役として

俳優として出演しているのだ。

クレジット・タイトルにも堂々と彼の名が出ている。


その映画の製作当時、私は映画製作を楽にするために

「1口10万円出せば、映画に出演できます」というキャンペーンを展開した。

まあ、実と宣伝効果を兼ねたパフォーマンスで

一般の人を中心に十数人が応募してきて、各人、出演した。


その中で、いきなり10口=100万円を積んで

「これで、いい役をお願いします」と申し出てきた人物こそが

今回、小室の詐欺事件で5億円を払った張本人である。


その当時は、いまほど稼いでいる人ではなかったと思うが

それでも、とっくに「カネ持ち」に分類される人だった。


私は、カネが欲しいのではなく(まあ、普通には要るけどね)、

自分の理想や夢の実現に身銭を切る人間を信用する。

それに、カネを出したから無条件なのではなく、

私は図々しくも、ちゃんとオーディションをして彼をわりといい役につけた。


生々しい話で申し訳ないが、

芸能界では、所属俳優を映画に出演させるために宣伝費の代わりに

持参金をつけて映画会社や監督に配役を依頼するということがある。


なかには、「カネくれるならいいよ」とホイホイ使うプロデューサーや監督もいるが、

私はわがままなので、そういうオファーがあったときも、

あくまでも本人がその映画にどれだけ魅力を与えるかという審査点を変えない。


だもんだから、結果としては

今回の小室事件の投資家氏は

「僕は100万円出したのに、10万円しか出してないやつが自分よりもいい役で出ていた」と

若干、不満があったようだ。


しかし、その後、彼が私の映画と同じくらいに

目立つ配役で映画に出たなんて聞かないし、思い出作りとしては彼の財政からしたら

高いことはなかっただろうと思う。


いま、その映画を誰が観ても「こいつは素人だな」とはバレない。

自画自賛で恐縮だが、私がオーディションやリハーサルを執拗にやるのは

プロとアマチュアの俳優が混在しても、その差が見えないようにキャスティングするためだ。


彼とは海外旅行も一緒にしたし、映画に出てもらったりのつきあいがあったけれども

2000年以降は、私は彼とは会ってもいないし、音信もない。


そのうえで、今度の小室事件をいえば

これは圧倒的に小室哲哉が悪い。


小室に5億円を払ってしまった彼は、

良くいえば天然で、悪くいえば虚栄心がある人物だから、

駆け引きなく、純粋に小室を助けるつもりで5億を払ったのだろう。


小室に著作権がないことはすぐにバレた。

そのときに、もしも、小室が「すみませんでした。実は、カネがなくて、こうするしか」と

頭を下げれば、そういう情動を理解しない男ではないので

今度のような大ごとにはならなかったはずだ。


私は、小室とライブドア・堀江氏に共通項を感じる。


要するに、カネを手にしたときに、

その使い方を知らない人間のツケなのだ。


小室も堀江氏も、儲かったら見栄と自分の暮らしの豪勢にだけ舞い上がって

仲間と共有するというセンスが欠けている。


もしも、私が20億円の年収なんて得たら

かえって北千住のアパートあたりに住むけどな。


しかし、ライブドア・堀江氏も「ポチの告白」に1000万円を出した男だし、

今度の小室事件でも被害者は私の映画の俳優だった(つか、この投資家氏と堀江氏は交流があったようだが)。


私は昔から、

自分で望むわけでもないのに、世間を騒がせる派手なニュースの渦中の人物となぜか縁があるという

奇妙な星まわりがあるようで、今回の小室哲哉詐欺事件も報道されるまで、

まったく自分の知っている人がかかわっているとは想像もしていなかった。


そんな私自身といえば

風呂の栓を抜く程度の渦中にもなれない、というのが俗世の不条理だねえ・・・。

Comments

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■No Title

めちゃ映画のイメージ悪くなる話なんですけど…
GOTHやポチの配役も金で決めたように受け取られかねないと思いますが…

■そうですかあ

↑ まず「GOTH」は、私は完全に依頼された職業監督としての仕事だったので、ネゴシエーションのカネはまったく動く余地も関係もありません。

「ポチの告白」も、持参金つき配役はゼロです。

だいたい、その映画出演キャンペーンは、なにもひそかにやっていたわけではなく、堂々とネットで公開して実施されたものです。
そのとき、誰も批判する人はいませんでした。

私がいっているのは、そういう局面があるという事実をいっているだけで、映画ファンとして「そんなこと言わなくてもいいんだよ!」という気分は理解できますが、一方で、「映画はカネじゃない」というのも嘘です。

みなんさんだって、宣伝もなく話題にもなってない映画なんて相手にもしないでしょう?
それらは、つまるところ資金力の差でしかない。

本当に映画ファンのみなさんが、
メディアの宣伝だけで判断せずに、映画を選んでくれるなら、私もわざわざこういうことは公表しません。

あえていえば、そういうイメージを与えてしまったとして、それを超える映画の魅力がなければ、最初から価値はないと思うので・・・

かつて誰かが言いました。
「映画は、観る自由もあるが、観ない自由もある」。

われわれは、作り手として当然「観てね」と言うわけですが、自分の主張をしてそれが負のイメージにしかならないなら、それを込みで映画の力なんだと思いますよ。

とりあえず、「食わず嫌い」よりも観て下さいな。

■No Title

超早いレスありがとうございますv
わざわざ言わなくてもいいこといってらっしゃるような気もやはりしなくもないですが(汗)…あ、それはいつもですか(笑)、監督のお考えにも納得がいきました。

GOTHは前売券買ったから絶対みますyo(^_^.)

■どうもです

↑ 超早いスレ(・・・スレって何語?)なのは
たまたま今日はPC作業に詰まっていて、自動的にピンポーンとか音で知らせてくれるからです。

「GOTH」の前売り券をもう買ってくれたなんて、
大変、良い人です!!!
じゃあ、特製クリア・ファイル、もらったんですか?
おれも欲しいなあ・・・私の娘も欲しがっているのに、製作会社が送ってくれないんですよ・・・

あなたのことは記憶しますので(・・・偉そう)、
劇場などで私を見かけたら、ハンドル・ネームで声掛けてください。

お待ちしております!!!!

■スレじゃなくて・・・


レスでしたね・・・レスポンスですね。
間違えました。
PC方面、まったく無知な私・・・

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