bj仙台 経営苦戦 真の強敵は3季連続「赤字」
同社によると、過去3季の累積赤字は約1億円。昨季は、リーグの財政支援を受けて何とか運営を続けたが、約4000万円の赤字を計上した。中村彰久社長は「今季も多額の赤字が出るようなことになれば、チーム運営はさらに厳しくなる。存続自体の問題にかかわってくる」と明かす。 チームは詳細な収支を公表していないが、運営費は約2億円。収入内訳は入場料が半分程度で、広告も大きな比率を占め、ほかはリーグからの分配金などとみられる。 bjリーグ内では、大口の支援企業を持つチームもあり、仙台の財政基盤は弱い部類に入る。 同社は今季も赤字予算で、負債を2000万円程度に抑えるのが目標。中村社長は「仙台にはプロ球団が3つあり、大口スポンサーを集めるのは難しい」と嘆く。 今季は、ユニホームの胸スポンサーの仙台進学プラザ(仙台市)が継続。右肩に広告を出したカメイ(仙台市)を含め、協賛企業は新たに13社増えたが、多くは100万円以下。劇的な経営改善は望めそうもない。 このため、少額でも多くの企業に協賛してもらおうと、「ボール協賛企業」制度を導入。広告費10万円で企業名入りのボールを試合会場に飾る。数社が名乗りを挙げているが、目標の100社にはほど遠い。 入場料収入をどう増やすかも課題だ。昨季の1試合平均入場者数は2280人。年々増えているが、「随時3000人以上入るようにしたい」(同社)という。 今季は、ファンクラブにあたるブースタークラブに、特典は少ないが通常よりも5分の1の料金(1000円)で入会できるプランも新設。その結果、会員数は開幕直後にもかかわらず、昨季とほぼ同数の約1200人に達した。 中村社長は「経営面で勝負の年だと思っている。来季以降、黒字が見込めるぐらいの赤字額に抑えたい」と話している。
2008年11月02日日曜日
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