「PEACE BED アメリカ VS ジョン・レノン」オノ・ヨーコが語るレノンの素顔
ジョン・レノンの秘蔵映像などを基に制作されたドキュメンタリー映画「PEACE BED アメリカ VS ジョン・レノン」が公開。9日、都内で行われた舞台あいさつに故ジョン・レノンの妻、オノ・ヨーコが出席した。
詩人、ジョン・シンクレアの大麻所持による懲役刑への抗議、ベトナム戦争に対する反米的言動によって米移民局から“国外退去命令”を受けたレノンとヨーコの姿にスポットを当てた作品。「レノン/オノ・アーカイブ」に保存されてきた未公開映像も多く使用されている。
本作の趣旨に強く賛同したというオノは「当時の私とジョンは、『これは世の中にウケる、これはバッシングされる』ということはまったく考えずに、“やりたい!”と思ったことをやっていただけ。マスコミはスキャンダラスなことばかり書いていたけど、この作品のジョンが本当のジョンです」とコメント。タイトルにもなっている、2人がベッドで過ごした行動については「Love & Peaceのためにやったことなのに一部でバッシングを受け『あら、どうして?』という感じだったの。集まったマスコミはベッドの中だからポルノ的なことを期待して『この後、何かするんじゃないか?』って待っていたみたいだけど、もちろん何もなし。後になってからその様子を思い出して2人で大笑いしました。そんなふうに、あのころの私たちはとても無邪気だったの。毎日2人で笑っていました」と伝説的写真にまつわるエピソードを披露した。
また、日本で“引きこもり”という現象が起こっていることについてコメントを求められると「昔、禅の僧侶は引きこもっていたものです。その時に書いたお経などは、誰の目に触れることがなくても世界に影響を及ぼしていたとか。だから引きこもっている人たち、特に子どもたちを悪く言わないでほしい。平和を思ってそこにいるだけでもいいんですよ。彼らは現代の禅僧侶かもしれないし」と独自の視点で語った。
映画「PEACE BED アメリカ VS ジョン・レノン」
TOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国公開中