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Information


iアプリ2作品、完全版モニター募集開始!
28 Oct 2008 (Tue)

街路樹も色づき始め、のんびり読書が似合う季節ですが、
iアプリの販売開始に伴い、まだまだ大忙しのhane事務所でございます。
特に先日、大手配信サイト様に登録させていただいた無料FLASHゲームの
反響の大きさにスタッフ一同驚いております。
たくさんの投票、レビュー、お問合せを頂き、誠にありがとうございました。

FLASHゲームを制作する意図は、正直を申し上げると
ゲーム制作の練習、自信を持ってユーザー様に購入して頂ける作品を
作るための、いわば習作と言ったところだったのです。
しかし、この意外とも言える反響を受けて、少し考えてしまいました。

無料と有料の「大きな差」を感じてもらう機会がないじゃないか……。

完全版アプリの作り込み方は、画面にかじりついて時間を忘れて遊ぶような、
夢中になれるゲームになっています。
(『1000マイルズストーリー』ではデータ制作を担当したのですが、
まさかゲームがこんなに複雑な代物とは思ってもみませんでした。)
体験版もご好評いただいておりますが、驚かせる、面白がらせることに
命がけになっちゃう人たちが作ったものです。
体験版より先に、おもてなしのご用意が無いはずがない。
まずは、最後まで遊んでもらわないことには始まらない!ということで、
この度、完全版を無料で配布する事に決定しました。

体験版をダウンロードし、作品のアンケートにお答え頂くと、
もれなく対象作品の完全版とアクセスカードをプレゼント致します!

詳しくはこちらへ
⇒「ゲームモニター募集!」


遊びで制作したキャラがなぜか採用されてしまいました。
ゲーム中登場させる事ができたら、イジメないでやって下さい。


シナリオ修行中・佐藤愛美


体験版ダウンロード、製品版の販売を開始しました!
15 Oct 2008 (Wed)

当サイトをご覧の皆様、大変お待たせしました。
本日より、『1000マイルズストーリー』『スキャンロジック』2タイトルの
体験版ダウンロード、並びに製品版の販売を開始いたします。
新作はRPGとロジックパズル。
どちらも全く異なる個性を持つ作品ですが、精魂こめて大事に磨き上げました。
まずは体験版をダウンロードし、ぜひ味わってみてください。

○作品の詳細は公式サイトへ!
『1000マイルズストーリー』『スキャンロジック〜ミクロの世界編〜』どちらも
開発者が面白おかしく紹介した公式サイトをご用意しました。
本サイトのトップに並んだタイトル画像から、公式サイトへジャンプすることができます。
⇒『1000マイルズストーリー』公式サイトへ
⇒『スキャンロジック〜ミクロの世界編〜』公式サイトへ

○モバイルサイトでも楽しめます!
販売開始に伴いhaneモバイルサイトがオープンしました。
当サイトのコンパクトバージョンで、紹介ページでは各作品の可愛らしいドット絵画像を
見ることができます。
また、体験版やFLASHゲームの携帯電話へのダウンロードも直接行うことができます。
お手持ちの携帯電話から以下のURLを入力するか、
QRコードを読み込んでいただくと、モバイルサイトへジャンプします。
ぜひ覗いてみてください。


http://www.hane-facon.jp/mobile

○キャッシャーシステム完成!
以前Informationでご紹介した「キャッシャーシステム」。
そう、体験版から完全版(製品版)を注文できるあのシステムがいよいよ完成しました。
体験版をダウンロードして充分にお楽しみ頂いた後、製品版をご所望くださった方、
ぜひお気軽に注文を行ってみてください。
購入の方法はサイトメニューの「ご利用案内」⇒「購入の方法」に詳しい説明があります。
⇒購入の方法へ

○もれなくもらえるアクセスカード!
アプリ完全版(製品版)をご購入頂いた方にもれなくダウンロードサイトへの
URLとQRコード、個別のID、パスワードを表記したカードを送付いたします。
(以前、こちらでカードの制作風景をご紹介しましたね。)
カードは作品ごとに違った顔を持ちます。携帯の中にしか存在できないアプリですが、
こちらのカードの手触り、所有している感覚もお楽しみ頂ければ幸いです。

それでは、これにて本格始動いたしますhaneサイト。
どんどん新作を発表していきたいと思いますので、どうぞよろしくお願い致します。


手作りでお届けすることにこだわったアクセスカード。
封筒のハンコも手作りです。
カードが届いた際ちょっと目に留めていただけたら嬉しいです。


hane編集・浦山佳子


「面白い」を作るということ
30 Sep 2008 (Tue)

「作品に忠実であることだけを求める、売れること、自己表現とは全く別の創作である。」
師匠よりいただきました本日のお題、haneでのゲーム制作における最初の目標です。

制作現場に来てみて半年と少々、ようやくこの言葉の輪郭が見えるようになってきました。
何もゲーム制作に限った話ではないのです。例えば、普通に友達と話すとき。
相手の顔色を伺うような当たり障りのない話ばかりしていては飽きられるし、
自分の話ばかりを主張していては呆れられる。売れそうなゲームが面白いとは限らないし、
自己表現で固められたゲームも面白いとは限らないということ。
そうした中で、お喋りを200%くらい楽しんでもらうことを目指すのがゲーム制作です。

ならば制作において考えるべきことは一点に絞っていいはず。
「どうしたら楽しめる物が出来るのか?」

そこで見えてくるのが、作品からの要求に忠実であること。
テーマと題材が決まったときには、実はゲームの神様か何かが厳かに
取り決めてしまうんじゃないかと思うほど、作品の要求は、最初から正しく存在しています。
つまりは完成形のこと。ユーザー様に楽しんでいただくまでを含んだゴール地点。
これをどうやって捉えるか、そこが私の至らない点です。

アイディアが自己表現の枠内からしか出てこないのは、才能不足、
あるいはそれを補う単純な勉強の不足のせいだし、完成までに必要なものが見えてこないのは、
圧倒的な経験不足によるもの。

だから今、魔女っ娘とくノ一とロボットを三姉妹にした絵を(シナリオ志望だけども、絵を…)
描いていたりするわけでして。魔女っ娘とくノ一とロボットが要求してくるゲームってなんじゃい、
と思えば、今回は自己表現によるエッジが必要だから好きになさい、と言われる。
ゲーム様はなかなか気まぐれです。困っちゃいます。

経験したあらゆることが何一つ無駄にならないというのが、
物作りの現場に来て最大のラッキーであると思います。
これぞ!という素敵なものをお届けできるよう、若輩ながら、私も頑張っていこうと思います。

  
↑こちらが魔女っ娘の絵と、それを元に起こされたドット絵の製作過程です。
この三姉妹が要求してくるゲーム…なかなか、スリリングになりそうです。


2008/09/30 シナリオ修行中・佐藤


デジタルメディアだからこそ
17 Sep 2008 (Wed)

私がゲームと言うメディアに関わり、もう6年になります。
この仕事について、周囲の人に幾度となく話してはまいりましたが、
家族にも友人知人にも、ゲームと言うメディアがどう言ったものか、知る人はほとんどいません。
それどころか、小さな頃に遊んだ以来、全く興味を持ったことも無いと言う人が大半です。

なぜ、ゲームと言うメディアは敬遠されがちなのでしょうか。
その原因の一つとして、どうも「デジタルだから」「コンピューターと言う手触りの薄いものだから」
と言う点が大きいようです。

私も実際、モニターの前でコントローラーを持って何かをすること、
携帯電話の画面を覗き込んでボタンをポチポチ押すことには、
なんと言いますか、対象との相容れなさ、違和感を覚え、頑なに毛嫌いしていたきらいがあります。
ところが、おかしなことに、私は映画をDVDで味わいますし、音楽をCDで楽しみます。
考えてみればゲームに限らず、映像も音楽も、今ではあらゆるものがデジタル化(メディア化)されて
私達の手元に届くのです。

では、なぜ映像や音楽にはアナログ的な皮膚感覚を感じ、
ゲームにのみコンピューター特有の冷たい感覚を覚えてしまったのでしょう。

それは、恐らく映像や音楽の、それらがデジタル化される前の
手で描かれた絵であったり、フィルムにおさめる前の生きた人間の動きであったり、
また、アコースティックな楽器から奏でられるハーモニー、人々の歌声、躍動…
そうしたものを良く知っているからに他ならないのではないでしょうか。
また、そうしたものの大切さを知っているつくり手が多いために、
映像や音楽はデジタル化されても匂いを失わないのかもしれません。

そう考えますと、ゲームが敬遠されている理由もはっきりしてきます。
ゲームがデジタルメディアであること自体が問題なのではなく、昨今のゲームソフトにおける、
デジタル化される以前の「アナログの手触りを感じさせない表現」そのものに
問題があることに気がつきます。
また、ゲームは「触れられるメディア」と言う可能性を活かす方向ではなく、
追求しても決して超えることのない、技術を駆使した
「バーチャル」「シミュレーション」の方向へと進んでしまっています。
(バーチャルが生身の体験に勝ると感じる人は恐らくいないでしょう。)
そしてやはり最大の点は、ゲームが「勝負」の枠、数字と言うデジタルそのものをいじくりまわす
遊びの枠を、なかなか超えられないこと。
こうした事柄が、「ゲーム=デジタル」と言う印象を与えているのではないでしょうか。

私達の目指す作品づくりは、プランナーの木邨の言葉を借りれば、「真夏のかくれんぼ」。
子供の頃、あのうだるような暑い夏。鬼に見つからないよう、必死に隠れる場所を選んで
落ちる汗の音にも心臓をドキドキさせながら、じっと息を潜めていたあの感じ…。
そんな生身の人間でしか味わえない感動を、
作品を介して、つくり手とユーザーが共有し、体験し、ぶつけ合うのです。
ユーザーは単なる受け手ではなく、作品に触り、作品世界に入っていくことができる、
これこそが、新しいメディアとして私達の実感している大きな可能性です。

「デジタルは、その目的において、大変便利であった。」ただそれだけのことなのでしょう。
そもそも創られた作品とは、アナログでもデジタルでも、すべからく
創る側と受け取る側の間に横たわる、仲介者でしかないのかもしれません。

そのためにも、私達自身が感動すること、驚くこと、皮膚感覚を持つことを
常に心がけ、決して忘れないようにしたいと思います。


  
↑作品をダウンロードするための「アクセスカード」制作風景。
こんな風に、紙を切って貼って動かしてみて、それをデジタル上に取り込みます。
デジタルメディアだからこそ、アナログを最大限に活用する。どんなデザインになるかしら?


hane編集・浦山佳子


ゲーム職人への道
01 Sep 2008 (Mon)

――前回の記事でお伝えした開発スタッフによるコラム。
  まずはhaneのゲームプランナーから始めましょう。


『ゲーム職人への道』

辛く厳しく、無収入……。
しかし、最近ようやく、これが正解なんだと自覚できる心境に辿りつきました。
芸や物作りの世界においては、常に超越しないと、食べていけるまでにはならないのです。
作品が超越しないのは、単にゲーム制作を楽しむ修練が足らないせいなのですが、
もうちょっとカンネン的にでカッコいい言い換えをしますと、これは、
「ゲームと同一化できていないためである」と。

ガラス職人が、炎と吹き竿と、水あめのようなガラスからできてゆく「何か」と同一化して、
エゴをも溶かしきってしてしまうように、ゲーム職人も、コンピューターと同一化し、
「彼」と対話(そのほとんどが数字だけど)して、自己存在の「尖り」を
作品から抹消してしまわなければなりません。
私が作らせてもらったゲームのジャンルがまるでバラバラなのは、この「尖り」との
間断のない衝突と和解によるもので、いわば結果論です。

もう一歩踏み込んで言えば、
ゲームは、表現でありながら、別の訴えかけができてしまう「危険な何か」だという事。
(これはまあ直感なのですが……。)
いずれにしても、美しいガラス細工より、表現、いや「物として」危ないのは、
おおむね本当だと思います。
これは、モラルや子供への影響などの観点からのみならず、例えば、
ゲームの素材の一つであるデータと言う物は、きわめて繊細で壊れやすいのに、
簡単にコピーできて、無数の複製品ができる情報の集積体に過ぎないという不可思議。
これだけとっても危険であるという事実を「本質的に理解する」事は、結構大変な話なのです。
まして、それをビジネスにして回そうなどとは、いやはやなんとも……。
私自身の資質の問題もあるかもしれませんが、道のりはまだまだ果てなく遠いでアリマス。

とは言え、夏も終わりhane本部は、そろそろ作品の商品化計画を実現段階まで持ち込んだ模様。
一人のゲーム職人の視点で見ると、そうした金銭関係が発生しうる仕組みの方が、
よほど、ゲーム的な印象があるのですが、さて皆さんの目には、どう映る事でしょうか。

それではまた、気まぐれに現われます。
残暑と大雨にご注意を。



↑イラストタッチの絵をドット絵に。あえてドット絵にする理由は、見栄えを良くするだけでなく、
最低限の工数で、最小の容量にするのが狙い。今回は、絵柄のおかげで、工程も比較的楽だった。



haneゲームプランナー・木邨圭太