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保険証ない中学生以下3万人 親が国保保険料を滞納

2008年10月29日3時0分

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 国民健康保険(国保)の保険料を滞納して保険証を返還させられ、公的医療保険を使えない中学生以下の子どもが全国1万8302世帯、3万2776人に上ることが28日、厚生労働省の調査で明らかになった。厚労省は、子どもが治療を受ける必要がある場合は、有効期限が1カ月程度の保険証を交付するよう国保を運営する自治体に求める方針だ。

 「無保険」の子どもの全国調査は初めて。病気になるなど特別の事情がないのに、親が保険料を1年以上滞納した場合、自治体に保険証を返還し、代わりに「被保険者資格証明書」が交付される。医療機関の窓口で全額自己負担となるため、子どもが必要な治療を控えるなど受診抑制につながると指摘されている。

 厚労省によると、国保の保険料を滞納している世帯は全国で約382万2千世帯(加入世帯全体の18.4%)。うち、資格証明書を交付されている無保険の世帯は約33万1千世帯(同1.6%)。

 無保険の世帯の子どもを年代別にみると、0〜6歳の乳幼児は5275人で、乳幼児被保険者全体の0.4%。小学生は1万6381人で1.1%、中学生は1万1120人で1.5%だった。

 資格証明書を交付するかどうかは自治体が決める。厚労省は近く、自治体に対して、資格証明書を交付する場合には「保険料納付義務は世帯主にあり、子どもには納付義務がないことに留意した取り扱いは許容される」との見解を示し、慎重な対応を促す。子どもの対象年齢は自治体の判断に委ねる。(高橋福子)

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