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マイナス情報を削除せよ! ネット上で“編集バトル”

野村系ネット証券大炎上でユーザー暗躍

 顧客トラブルで信用を損なった野村系インターネット証券、ジョインベスト証券(東京)。ネット上のフリー百科事典「ウィキペディア」で、同証券のトラブルに関する記述が繰り返し削除されていたことが分かった。電子掲示板「2ちゃんねる」でも、このトラブルに関するスレッド(書き込みの集まり)を削除するよう依頼が出ていた。何者かが同証券の大炎上を食い止めようと“工作活動”を展開していたようだ。

 同証券では、株式相場が急騰した今月14日、顧客が出した注文処理で取引結果の連絡が大幅に遅れるなどの障害が発生、顧客の取引に大きな影響が出た。同証券は25日になって、「不手際を起こし、多大なご迷惑をおかけした」と謝罪。このトラブルで売買機会を失った顧客には、「意向を確認して、誠実に対応する」とした。

 その間、ユーザーが自由に書き込めるウィキペディアの「ジョインベスト証券」の項目で、不可解な出来事が起きた。

 同証券の項目には17日夕の段階で、≪10月16日には約定通知が遅れるトラブルが発覚。数時間単位ではなく2日にも及ぶ遅延で、その間の10月16日には日経平均株価が戦後2番目の下落率となったため、約定通知が遅れた顧客の大半に損失が生じ、システムトラブルに対し顧客からの苦情が殺到した≫との記述が書き加えられていた。

 ところが、19日午前6時前にこの記述がすべて削除された。同時に、この項目のなかに書き込まれていた同証券の手数料値上げに関する記述や、赤字業績に触れた記述も削除された。

 19日午前10時半すぎ、別のユーザーが記述を復活させたが、朝方に削除したのと同じIPアドレス(ネット上のアドレス)のユーザーからアクセスがあり、再び削除されてしまった。その後も、複数のユーザーがトラブルに関する記述を復活させたが、そのたびに、同一アドレスからアクセスがあって削除を繰り返すという“編集合戦”が繰り広げられた。

 削除を繰り返したユーザーは、ウィキペディア管理者から「荒らし行為」に当たるとして警告を受けた。

 警告後は、別の3人のユーザーが現れ、同じ部分の削除を開始。管理者は同じように警告を発し、「ジョインベスト証券」の項目はいったん第三者が編集できないようにした。

 一方、電子掲示板「2ちゃんねる」でも19日深夜から20日未明にかけて、同証券の顧客トラブルをテーマにした複数のスレッドを丸ごと削除するよう、あるユーザーが2ちゃんねるの管理者に依頼。

 「ジョインベスト証券に対する著しい名誉棄損、業務妨害に該当する書き込みが多数ある」というのが理由だが、管理者は削除しなかった。

 2ちゃんねるに削除依頼をしてきたユーザーのアドレスは、ウィキペディアで削除工作を繰り返していたユーザーと同じアドレス。よほど同証券のマイナス情報をネット上から消し去りたかったようだ。

ZAKZAK 2008/10/28

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