大規模な改修工事中の阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で、架け替えのための銀傘(さん)の撤去が完了し、内野席むき出しの珍しい甲子園が姿を見せている。来春までに、これまでより大きな銀傘が架けられる。
銀傘の撤去は11日に始まり、14分割したものを超大型のクレーンで1枚づつ、取り外した。銀傘は1924年の球場完成時からあり、当時は鉄製のため鉄傘と呼ばれていた。太平洋戦争の戦況悪化による供出で、43年から屋根のない状態が続いたが、51年に復活。今回は82年以来の架け替えで、腐食に強いガルバリウム鋼板が用いられる。来年3月の第81回選抜高校野球大会がお披露目となる。【津久井達】
毎日新聞 2008年10月21日 12時56分(最終更新 10月21日 15時43分)