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ウォン高の影響深刻

2008年10月25日

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韓国人旅行客が多く訪れるという別府市のすし店では、ウォン安の影響で旅行会社から価格についての相談も寄せられているという=別府市北中

 24日、別府市内を歩いて、韓国人旅行者や観光業者らに話を聞いた。

 別府市北中のすし店「その寿し」。約6、7年前から口コミで韓国人旅行者が多く利用するようになり、今では韓国人が客の3分の2を占める。

 1週間ほど前、韓国の旅行会社から「ウォン安の影響で観光客も大変。料金設定を少し下げてもらえないか」と依頼があったという。女性従業員は「為替相場の先行きが見えないので、こちらも不安です」。

 韓国の旅行会社と提携して、別府市内で旅行関連の会社を経営する許南薫(ホ・ナム・フン)さん(44)は「今は、手の施しようがない状態」とあきらめ顔で話す。韓国人旅行客を相手にゴルフパックを紹介しているが、10月には15件の予約のうち13件がキャンセルされ、11月の予約20件はすべてキャンセルされてしまった。

 海地獄では、ソウルから来た文具販売業、イ・スン・チュルさん(29)が、友人夫妻らと一緒に観光していた。「買い物をしたいのはやまやまだけど、倹約しています。韓国の友人たちは、急速な円高に驚き、日本に行きにくくなったと言っている」と話した。

 市内の免税店にはこの日午前、韓国人ツアー客を乗せた観光バス1台が到着した。ガイドの女性は「みんな以前より、買い物を手控えていますね」。ソウルから来たという女性(58)に買い物袋の中身を見せてもらうと、皮むき器一つと耳かき3本だけしかない。「高くてたくさん買えなかったのよ」と言って笑った。

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